2023年(令和5年) 11月4日(土)付紙面より
ツイート
第2次岸田再改造内閣(9月13日発足)で、こども政策や少子化対策などを担う内閣府特命担当大臣として初入閣した自民党の加藤鮎子衆院議員(44)=山形3区、当選3回=が3日、就任後初めて「お国入り」し、鶴岡市鳥居町にある加藤家の菩提寺・正覚寺を訪れ、防衛庁長官や内閣官房長官、自民党幹事長など要職を務めた父の故加藤紘一氏の墓前で大臣就任を報告した。
加藤大臣はこの日、午前8時庄内空港着の東京便で地元入りし、正覚寺を訪れた。「真実一路」と墓石に刻まれた紘一氏と加藤家の墓に花と線香を供え、墓前で静かに手を合わせた。10分ほどの墓参を終え、加藤大臣は「ようやく報告でき、ほっとしました」と話した。
「天命と思い子育て支援や人口減少対策」鶴岡、酒田の後援会に決意と報告
引き続き、同市大東町の後援会事務所「精三会館」で開かれた鶴岡田川地区後援会(会長・中目千之県医師会長)による就任報告会に出席。開会した臨時国会の衆参予算委員会で野党の厳しい質問や追及を受け答弁に立つ中、「大臣になって言葉の重みというものを痛感している。試練と思いしっかり務める」と述べ、さまざまな人から「大臣就任にお父さんは何と言うだろうか」と尋ねられるとして、「父だったら『いやあ、大変だぞー』と言って、そう言いながらも『頑張れ』と言ってくれると思う」と語った。
大臣就任は「青天の霹靂(へきれき)だった」と率直な受け止めを披歴し、「地元の皆さんの温かい後押しがあるからこそ、つらい時でも頑張れる。子育て中の自分にとって担当大臣就任は天命と思い、国と地方、岸田内閣にとって最重要課題で最重要政策である子育て支援や人口減少対策に使命感を持って当たる」と決意を述べた。
報告会には後援会関係者ら約120人が出席し、富樫透庄内町長や地元の県議、経済界代表らが就任を祝ってあいさつ。加藤大臣の母親・愛子さんも娘の決意に聞き入った。加藤大臣はこの日、農業関係者との懇談後、公務の関係で夕方の便で東京に戻った。
一方、2日夜には酒田市のガーデンパレスみずほで就任祝賀会が開かれた。市内の支援者が発起人会(代表・加藤聡日本商工連盟酒田支部長ら4人)を組織して開催。総合経済対策に関する臨時閣議のため加藤大臣は都内からリモートでの出席となったが、支援者約220人が今後の活躍に向けて激励。加藤支部長があいさつ、来賓の新田嘉一平田牧場グループ会長、矢口明子酒田市長、崔為磊・中国駐新潟総領事らが祝辞を述べた。加藤大臣が「子ども、子育て世代の声を聴きながら、全ての人が笑顔になれる政策に取り組む」と意気込みを語ると、会場は大きな拍手に包まれた。
2023年(令和5年) 11月4日(土)付紙面より
ツイート
英国船籍の大型外航クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」(11万6000トン)が3日、酒田市の酒田北港古湊埠頭(ふとう)に寄港した。今年4月以来の寄港で、外国人を含め乗客たちは夕方までの寄港中、オプショナルツアーや街中散策などを楽しんだ。
今回は「北前航路と九州・韓国10日間」と銘打った9泊10日のクルーズで、先月31日に横浜を出発し青森を経て3日午前7時ごろ、酒田に着岸。好天に誘われるかのように乗客たちは早々に下船し、オプショナルツアーに参加するなどしていた。
一方、同市の酒田駅前交流拠点施設「ミライニ」では、“プロスパーポートさかた”ポートセールス協議会、市などによるイベントが行われた。日本酒、芋煮など県産品の振る舞い、キッチンカー出店、広場での演奏会など展開し、シャトルバスで次々と訪れる乗客300人余を「おもてなし」。観光ガイドや道案内を担った高校生らと積極的に交流していた。
同船は同日午後5時ごろ、次の停泊地・石川・金沢に向け出航。同船は今月21日(火)にも「たっぷり日本周遊14日間」と称したクルーズで酒田に寄港する予定。天候を考慮し、埠頭内には関係者以外の入場はできない。
2023年(令和5年) 11月4日(土)付紙面より
ツイート
庄内地方は3日、好天に恵まれ、午前中に鶴岡、酒田の両観測地点で最高気温が25度を超え夏日となった。両地点とも11月の最高気温としては過去最高となった。
気象庁によると、本州の東と南を広く高気圧が覆っており、広範囲で晴天となった。鶴岡市は3日午後0時23分に26・2度を記録。これまでの11月の過去最高気温となる25・2度(2020年11月19日)を上回った。一方、酒田市は同0時21分に25・8度まで上昇し、これまでの11月最高気温となる24・8度(20年11月19日)を超えた。
4日は前線が東北地方を通過するため曇りや雨となり、夕方までに雷を伴うところがある見込み。5日は曇りで、庄内地方では晴れ間が見えるという。4、5日とも最高気温は20度前後まで上がる見込み。
2023年(令和5年) 11月4日(土)付紙面より
ツイート
上林鉄工所(酒田市松美町、上林直樹社長)は1日、寄付型私募債の発行を通じて同市の県立酒田特別支援学校(五十嵐仁校長、幼児・児童・生徒97人)に大漁旗2本(20万円相当)を寄贈した。
きらやか銀行(山形市旅籠町三丁目、川越浩司頭取)の「きらやかじもと応援私募債」を活用した寄贈。上林鉄工所は今年4月25日付で、より強固な財務基盤を確立するための成長資金として3000万円の私募債を発行し、全額を同行が引き受けた。
同社は1956年、同市の大浜工場地帯各工場の修理工場として初代社長の故・上林勝見氏が北新町で創業、翌年に法人化。光ケ丘二丁目を経て73年に松美町に移転した。機械部門、製缶部門と事業を拡大、特に粉体(セメント、石こう、石炭など)の貯蔵、輸送設備関連機器などを設計から製作、運搬、据え付け、メンテナンスまで一貫した作業を行い、東北はもとより、関東・関西方面まで施工範囲が広がっている。
上林社長は2013年3月から同校教育後援会長を務めており、そうした縁もあって今回の寄贈となった。贈られた大漁旗は支柱部分を除き縦130センチ横180センチの大きさ。これまで同校では学校行事の際、飾り付けのため他団体から大漁旗を借りていたという。
この日の贈呈式は上林社長と同行酒田支店の瀬野泰弘支店長らが同校を訪問。上林社長が「大漁旗を使って行事や活動などに一生懸命頑張ってほしい」とあいさつ。上林社長がいずれも高等部2年の代表生徒・渋谷栞菜(かんな)さん(16)と佐藤優菜(ゆうな)さん(17)に大漁旗を手渡し、生徒たちは「大切に使わせてもらいます」、五十嵐校長は「地域に開かれた学校づくりのために文化祭や運動会のほか、バザーなど校外に出る活動でも活用していきたい」とそれぞれお礼を述べた。