2024年(令和6年) 1月7日(日)付紙面より
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酒田市飛鳥の飛鳥神社(佐藤ふじ子宮司)で5日夕、伝統行事「裸詣(まい)り」が4年ぶりに行われ、下帯姿の男性たちが冷水を浴びて参拝し、五穀豊穣(ほうじょう)や身体堅固、地域の安寧を願った。
病気や農作物被害をもたらすツツガムシを退治するため、この虫をかたどった大たいまつを焼き、五穀豊穣などを祈願する年越し行事「松例祭」の一環。主役の松若勢(まつわかぜ)と年男たちが祭礼前、冷水で身を清めたのが始まりといわれる。一時途絶えていたが、1977年に旧平田町の青年会「平田の行事を楽しくする会」が復活させ、その後、氏子会が引き継ぎ続けている。
コロナ禍の影響で4年ぶりとなった今年は、8歳から50代までの男性8人が参加した。下帯と足袋だけの姿となった参加者は、本殿で祈祷(きとう)を受けた後、本殿南側の仁王堂の周囲を一周。堂前の「お清め場」で冷水を浴び、本殿に参拝することを3回繰り返した。
雪はないものの寒風が吹きすさぶ中、裸の男性たちは「わっしょい、わっしょい」と勇ましい掛け声とともに仁王堂周囲を走り、お清め場で世話役の女性たちから冷水を掛けられると声を上げ、必死の形相で冷たさをこらえていた。初めて参加した共に南平田小2年の石黒涼丞(りょうすけ)君(8)と阿部創史(そうし)君(8)は「水が冷たくて寒かったけど我慢できた。サッカーがうまくなれますように、強くなれますようにと願った」と話した。