2024年(令和6年) 4月11日(木)付紙面より
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酒田市の酒田南高校(齋藤法明校長)で9日、市選挙管理委員会(高橋清貴委員長)による選挙啓発出前講座が開かれ、2年生が市選管事務局職員の講話や模擬投票を通じ、体験的に選挙について学んだ。
2016年の「18歳選挙権」導入に合わせ、間もなく有権者となる高校生から選挙・政治に関心を持ってもらい、投票行動につなげてもらおうと、市選管が市内の高校と協力して実施している。
この日は2年生のうち家庭科食育調理コース、普通科キャリアデザインコースで学ぶ生徒151人が参加し、選管職員が「『選挙』が身近になった君たちへ」のテーマで講話。22年7月に行われた参議院議員選挙における市内の年代別投票率は60代の72・52%に対して18、19歳は26・79%だったことを示し、「若者の声・意見が政治に反映されなくなる。自分の将来のため投票に行こう。進学、就職で地元を離れるときは住民票の異動を忘れずに」と呼び掛けた。
生徒たちはその後、架空の候補者名と政策による模擬投票を実施。実際の選挙で使うものと同様の投票用紙、投票箱、記載台を使い、候補者を記入して投票した。立会人・選管職員役も生徒が務めた。
中川耀仁(あきと)さん(16)は「投票用紙はサラサラで書きやすかった。若者の投票率が低いことを知った。日本をより良い国にするため、ぜひ投票に行きたい」と話した。
2024年(令和6年) 4月11日(木)付紙面より
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先月末に閉館した酒田市の眺海の森天体観測館「コスモス童夢」の歴史を振り返る「ありがとうコスモス童夢」展が松山文化伝承館で開かれ、閉館を惜しむ人や天体ファンたちが訪れている。
コスモス童夢は1993年、旧松山町に当時県内最大級の一口径50センチ反射望遠鏡(カセグレン式・ニュートン式併用)を格納する直径6メートルのドームを設置した天体観測施設としてオープン。1階展示室ではスペースシャトル、宇宙ステーションなどの模型のほか、天体写真や解説パネルを展示、2階観測室では望遠鏡から惑星などを見学でき、地元の子どもたちの学習の場として長く親しまれてきた。近年は施設の老朽化が進み、2023年にドーム開閉扉の故障により休館、今年3月31日をもって30年の歴史に幕を閉じた。
松山文化伝承館では長年ファンや地元住民に愛されてきた感謝の気持ちを込め展示を企画。コスモス童夢で使われていた天体写真や太陽についての解説パネルのほか、子どもたちに人気だった星座早見表、アフリカで採取された隕石「ギベオン隕鉄」の一部など約100点余が並んでいる。
来館者たちは1996年NASAのスペースシャトル・エンデバーで日本人初のミッションスペシャリスト・若田光一さんと共に宇宙飛行して帰還した旧松山町の旗、望遠鏡で撮影したオリオン座大星雲やプレアデス星団の天体写真などを懐かしそうに眺めながら、広大な宇宙に思いをはせていた。
展示は6月16日(日)まで。正解数に応じてプレゼントがもらえるクイズイベントも実施している。5月12日(日)と6月2日(日)はコスモス童夢最後のスタッフだった宇佐美信一さんによるギャラリートーク、6月2日にはプラネタリウム作りのワークショップも行われる。どちらも事前予約が必要だが、誰でも無料で参加できる。申し込み・問い合わせは松山文化伝承館=電0234(62)2632=へ。