2024年(令和6年) 4月18日(木)付紙面より
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鶴岡、酒田両警察署は「沿岸警備モニター」を導入した。庄内浜沿岸地域に住む住民を「警備モニター」に委嘱し、密航や密漁、不審船、漂流物に関する情報を提供してもらう。16日に両警察署で委嘱状交付式が行われ、管内の警備モニター計59人に協力を要請した。
これまで庄内沿岸には北朝鮮籍とみられる木造船が漂着したり、大量の注射器が砂浜に打ち上がるケースが起きた。警備モニターは漁師や各自治振興会の代表者などで構成。海岸線を熟知している利点を生かし、普段と変わった点はないか警察と連携を密にする。
警備モニターは鶴岡署管内が33人、酒田署管内が26人。鶴岡署の交付式で京野匡署長は「過去になるが昭和48年に鶴岡市三瀬海岸に上陸した密航者を検挙した事例もある。皆さんと共に沿岸の警戒網をつくり市民生活を守りたい」とあいさつした。委嘱を受けたモニターは密航や密漁に関して担当署員の説明を受けた。
酒田署の交付式では小川広治署長が「2021年から23年までの間、庄内沿岸では5件の不審船漂着に関する通報があった。今後も庄内沿岸の警戒を強めることが必要」と協力を求めた。
モニターに委嘱された酒田市宮野浦コミュニティ振興会事務局の菅清二さん(76)=高見台二丁目=は「海岸の安全に向けて警察と一致協力していきたい」と話した。