2024年(令和6年) 9月17日(火)付紙面より
ツイート
今夏の第106回全国高校野球選手権大会に本県代表として出場した鶴岡東高校野球部の主力メンバーが14日、7月の記録的大雨で被害が出た酒田市大蕨の民家で災害ボランティアに従事。バットやグローブをスコップに持ち替えて泥のかき出し作業に汗を流した。
被害の甚大さを鑑み、夏の甲子園の際に応援してくれた地域の人たちに感謝の気持ちを込め、早期復興の一助になればとの思いから災害ボランティア活動を展開することにした。
この日は、部活動を引退したばかりの小林優星前主将(17)ら、甲子園を沸かせた3年生10人が参加。市災害ボランティアセンターが設置されている市八幡タウンセンターでのマッチングに続いてバスで現地に移動し、近くを流れる荒瀬川の氾濫で床下に流れ込んだ泥を取り除く作業に当たった。
真夏の甲子園を経験した生徒たちは、引退したとはいえタフそのもの。スコップを動かす手を止めることなく、「(練習前の)アップよりも楽」「2年半、グラウンド整備やったな」などと話しながら作業を続け、保護者から強制的に休憩を取らされる場面もあった。
小林前主将は「甲子園での試合を通し、被災した人たちに少しでも勇気を与えられたと思う。思っていたよりも被害は大きく、苦しい状況が続いていると思う。一日も早く元の生活に戻ってほしい」と話した。
2024年(令和6年) 9月17日(火)付紙面より
ツイート
酒田市の庄内空港で15日、「おいしい庄内空港空の日フェスタ2024」が開かれ、普段は立ち入りが制限されるエプロン(駐機場)など一部を開放。空港で働く車や小型航空機の展示、乗機体験などが行われ、大勢の親子連れらでにぎわった。
県、庄内空港利用振興協議会、空港内の事業所などで構成する実行委員会(会長・土門敦彦県庄内空港事務所長)が主催。空の日(9月20日)、空の旬間(9月20―30日)に合わせ、広く県民に航空に対する理解と関心を高めてもらい、庄内空港の利用拡大につなげるのが狙い。
この日は時折雨が降るあいにくの天候の中、家族連れや航空機愛好家など約870人が来場。普段立ち入ることのできないエプロンの一部が開放され、庄内空港ビルマスコットキャラクター「まめうさ」との撮影会や空港内でのフライトシミュレーション体験、海上保安庁の航空機「はくたか」や県航空協会による小型航空機のデモフライト、展示などさまざまな催しが行われた。
このうちエプロンからの定期便見送りでは、来場者たちが羽田空港に向け出発する全日空機に向け大きく手を振り、間近から見る飛び立つ姿にしきりにシャッターを切っていた。
秋田市から家族で訪れた齋藤夏樹君(4)は「エンジンの音が大きくて風も強くてびっくりした。飛ぶのが見れてうれしかった」と笑顔で話した。
一方、庄内空港隣の緩衝緑地公園では庄内浜文化伝道師協会(手塚太一会長)主催の「おいしい庄内空港お魚フェスタ」が同時開催され、水産加工品の販売やヤマメのつかみ取り体験、ヒラメの解体ショーなどのイベントが催され、大きなにぎわいを見せた。
2024年(令和6年) 9月17日(火)付紙面より
ツイート
東北エプソン(酒田市十里塚、齋藤学社長)主催の「ものづくり教室」が14日、同市の酒田勤労者福祉センターで開かれ、小中学生が楽しみながらアナログ腕時計づくりにチャレンジした。
教室は子どもたちにものづくりの楽しさを感じてもらおうと、今年60回を迎えた「酒田創意くふう展」に合わせて同社が企画。小中学生計約30人が参加。
この日は、日本の精密機械工業の礎を築いた酒田市出身でセイコーエプソン元社長の故・中村恒也さんにあやかり、中村さんが世界で初めて開発したクオーツ式アナログ腕時計づくりに取り組んだ。
このうち、午前の部には家族と共に小中学生14人が参加。同社社員4人から指導を受けながら、文字盤に思い思いに着色したり、ルーペを使いながら文字盤の中心軸に時針、分針、秒針を押し込む精密作業などにチャレンジした。子どもたちはコンマ数ミリの作業に悪戦苦闘しながらも約1時間半で組み上げ、秒針が動き出すと大喜びしていた。参加した阿部廉君(10)=浜田小5年=は「ものづくりは好きなので楽しかった。針を入れるところが難しかったけど、時計が動き出したのを見てうれしかった」と感想を話していた。