2018年(平成30年) 4月12日(木)付紙面より
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東北公益文科大学(酒田市、吉村昇学長)の1年生が作成した「入学前学習レポート」のポスターセッションが10日、学内で開かれ、これまでの学びを生かして自らまとめたレポートを堂々と発表した。
公益大には今春、男女251人が入学。公益大事務局によると、早い学生では昨年のうちに入学の内定を得たという。今回の学習レポートは、学内の教育推進センター学修支援部会が学習習慣の継続、課題探究学習の深化を目的に初めて企画したもので、1年生は内定後から年末年始や春季の休業、自由登校などを利用し、任意のテーマで作成に励んだ。
テーマは地域活性化、少子高齢化、子育て環境整備、選挙権年齢引き下げ、野球の敬遠ルール、ワーキングプア、高齢者ニーズに合った福祉の在り方などさまざま。完成したレポートは郵送や電子メールで大学に送り、テーマに沿った専門の教員が添削。さらにコメントを付け加えて返却し、1年生はそれを基にポスターにまとめた。
この日の発表は、先輩学生のサポートを受けながら1年生が、他の1年生に向けて発表する形式で行われた。「東日本大震災後の復興について」というテーマで発表した男子学生は、大震災被災者の現状を踏まえ、「近隣住民間のコミュニケーションを増やすため、仮設住宅を廃止し、災害公営住宅を増築するべき。『心の復興』を進めるべきと思う」などと述べた。
公益大事務局では「長期の休業や合格の安堵(あんど)感によって学習習慣が途切れる恐れがある。レポート提出は、それを防ぐのが一番の目的。今後も学生に寄り添い、よりきめ細かい教育を展開していきたい」と話した。