2021年(令和3年) 10月29日(金)付紙面より
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宮城県村田町の村田第二中学校(松崎恵子校長)の3年生22人が27日、酒田市の国指定史跡・山居倉庫を訪問、生徒自ら栽培した町特産「ベニバナ」のドライフラワーを山居倉庫夢の倶楽を運営する酒田観光物産協会(眞島裕会長)に寄贈するなどし交流した。
同町は江戸時代、宮城県仙南地域で栽培されたベニバナの一大集積地で、当地の「村田商人」たちは山形県境の笹谷峠を越え、大石田町で舟に積み替えた上で最上川を下り、酒田湊から北前船で上方に運んだという。松崎校長によると、村田町では現在も栽培に取り組んでいる人が多く、同校を含め町内の全4小中学校では学校畑を活用し育て、町内の祭りで販売している他、給食のメニューに取り入れられることもあるという。
今回は、同日まで2泊3日の日程で行われた修学旅行の一環で、町を広くPRしようと訪問。岩手、秋田両県を経て午前10時すぎに到着した一行を同協会の荒生満専務理事、奥山栄一酒田夢の倶楽支配人らがお出迎え。荒生専務が「酒田にようこそ。初めて訪れた人も多いと思う。これを縁にぜひ再度、足を運んでほしい」と歓迎。生徒代表から自ら栽培し加工したベニバナのドライフラワーと同町の観光パンフレットを受け取り、生徒たちに庄内名産「からからせんべい」を返礼した。
生徒たちは奥山支配人らの案内で山居倉庫内を見学して回った。生徒の一人、嶋田泰成君(15)は「村田町と酒田市のつながりについて詳しく知ることができた。
このような地域間交流をこれからも続けたい」と話した。一行はこの後、加茂水族館(鶴岡市)、リナワールド(上山市)を経て帰郷する。酒田夢の倶楽華の館では11月6日(土)から「浪漫をたどる紅花展」が開かれる。今回寄贈を受けたドライフラワーも展示され、会場に華を添える。