2023年(令和5年) 8月2日(水)付紙面より
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日本を代表し世界的に活躍する庄内町在住のクラシックギタリスト・福田進一さん、クラシックギター界の巨匠・荘村清志さん、高い実力と人気を誇る鈴木大介さんと大萩康司さんのトップギタリスト4人によるスペシャルコンサート「DUO×DUO―ギターデュオの世界―」が29日、同町の響ホールで開かれ、4人が6通りのアンサンブルを披露するなど聴衆を魅了した。
福田さんは大阪市出身。1981年にパリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝。以後約40年にわたり世界各地でリサイタルを開催するなど世界中のファンを魅了し続けている。205―10年に同町で3回開催された「庄内国際ギターフェスティバルin響」では音楽監督を務めるなど参画した。
荘村さんは岐阜県出身。9歳よりギターを始め、巨匠ナルシソ・イエペスに認められ師事。NHK教育テレビでギター講師として広くギターの魅力を伝えた。また、17年から20年にかけてギターのさまざまな可能性を追求する「荘村清志スペシャル・プロジェクト」に取り組み大きな注目を浴びた。日本人作曲家に多数の作品を委嘱するなど、ギターのレパートリー拡大に大きく貢献している。東京音大特任教授。
鈴木さんは横浜市出身。93年のアレッサンドリア市国際ギターコンクールで優勝。タンゴやジャズ、自作のライブを行い好評を博している。大萩さんは高校卒業後に渡仏。ハバナ国際ギターコンクール2位など受賞多数。日本での演奏のほか、海外の国際フェスティバルに招かれるなど活躍している。
この日のコンサートは、荘村さんと大萩さんによるカルリ作曲「6つの対話風小二重奏曲・第2番」で幕開け。荘村さんと福田さんによるモリコーネ作曲「ニュー・シネマ・パラダイス」など4人が入れ替わりながら6通りの二重奏を演奏した。
福田さんは「4人でやるとぴったり合わせるのが大変」など軽妙なトークを展開。フィナーレでは4人全員でジョルジュ・ビゼー作曲「カルメン組曲」や「映画音楽メドレー」を披露。トップギタリストの繊細な指使いから生まれる情感たっぷりの音色に会場に詰め掛けた聴衆らは静かに聞き入っていた。