2006年(平成18年) 2月22日(水)付紙面より
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県芸術文化会議(藤澤孚会長)は20日、第43回県民芸術祭の審査結果を発表した。最高賞の大賞には、遊佐町のゆざ演劇研究会(石垣傳吉会長)の定期公演「こんにちは、母さん」が選ばれた。庄内からはほかに、優秀賞と奨励賞で各1件の受賞が決まった。
ゆざ演劇研究会の定期公演は昨年12月2、3日に同町中央公民館で行われた。審査では「実力のある劇団が作品に恵まれ、最高の舞台となった。役者は調和が取れ、日常生活をさらりと描き、都会の雰囲気がよく表現された。3時間の長い芝居だが、絡み合いもよく、快いテンポで一気に芝居を進めた力量が高い評価を得た。近所のアパートの装置も見事で大道具が良かった」とされた。
同研究会は、1989年度に奨励賞、90、91、96年度には大賞に次ぐ優秀賞、2001年度には大賞と同等の準大賞をそれぞれ受賞し、劇団としての実力は高く評価されている。庄内地域からは、02年度(第40回)の演劇集団「表現舎刻一刻」(鶴岡市)以来の大賞受賞。
石垣会長は「メンバー一同、とてもありがたく、うれしく思っている。遊佐という地域の中で、自分たちのやりたいことを自然体でやってきた。応援してくれた町の皆さんのおかげであり、それを励みに続けてきた。皆さんに感謝したい」と初の県民芸術祭大賞受賞の喜びを語った。
昨年9月1日から今年1月末まで開催された本年度の県民芸術祭には130事業が参加。審査の結果、大賞のほかには、優秀賞に劇団だいこん座第60回公演「レンタルファミリー」(鶴岡市)など7件、奨励賞に書道教育センター第37回春秋書道全国展など3件が決まった。表彰式は3月11日に山形市内のホテルで行われる。
県民芸術祭の大賞に決まった、ゆざ演研の定期公演「こんにちは、母さん」