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2006年(平成18年) 4月19日(水)付紙面より

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バンジージャンプ今季中止 死亡事故の司法判断待ち 再開のめど立たず

 旧朝日村のバンジージャンプスタッフが昨夏、ゴムボートから梵字川に転落し水死した事故を受け、バンジージャンプを運営する日本アウトドアシステムの田中進一社長は18日、鶴岡市役所で記者会見し「今季の営業を中止したい」と発表した。

 スタッフの転落事故は昨年8月、同社の男性契約社員=当時(26)=がバンジージャンプで飛んだジャンパーをゴムボートに乗って回収する作業の途中、川に転落し死亡したもの。事故当日は、前日からの雨で梵字川の水位は普段より1メートルほど高く流れも急だったが、同社のマニュアルに定める警戒水位より1メートル低かった。過去にジャンパーの救助スタッフが川に転落したケースはなかった。

 事故発生以来、ジャンプを主催する旧村観光協会と同社は営業を見合わせており、「司法の判断の結果を待つ」としていた。鶴岡署では業務上過失致死の可能性もあるとみて事故原因について調べているが、立件するかどうかの結論はまだ出ていない。

 この日の記者会見で田中社長は「新市誕生後、ジャンプの主催は鶴岡市となったが、司法判断を待つというスタンスは変わっていない。しかし、日本アウトドアシステムとしては昨年8月以来、営業ができず会社が運営できない。再開のめども立たない状況で今季の営業は難しい」と話し、「市側に今季のジャンプを中止したいという旨を伝えた」と語った。

 また、今後の見通しとして「現場責任者の専務が退社する方向で動いており、日本アウトドアシステムの解散という結果になるかもしれない。しかし、バンジージャンプ再開を望む声もあり、自分としても日本初のブリッジバンジーをなくしたくない。1年かけて組織の見直しと安全対策を図りたい」と、来年以降のジャンプ再開へ意欲を示した。

 バンジージャンプは、月山あさひ博物村内の「ふれあい橋」から川へ向かって飛び降りるアドベンチャーレジャー。1995年から本格的にスタートし、民間会社の日本アウトドアシステムが運営している。年間平均2500人前後が利用している。
 

「今季のバンジージャンプの営業は困難」と語る日本アウトドアシステムの田中進一社長
「今季のバンジージャンプの営業は困難」と語る日本アウトドアシステムの田中進一社長


2006年(平成18年) 4月19日(水)付紙面より

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新しい漬物「春摘み菜」 赤カブの新芽や茎を有効活用

 鶴岡市田川地区の赤カブ生産者の女性でつくる「田川赤かぶ漬グループ」(武田彦恵代表、会員9人)は18日、カブの新芽を使って開発した漬物「春摘み菜」を発売した。これまで捨てていた新芽と茎を有効活用し、焼き畑栽培のカブが生んだ「副産物」を春限定で商品化、新たな特産品として売り込んでいく。

 田川地区の赤カブは、伐採した杉林の斜面を使って栽培される。収穫後は生産者が杉の植林を行い、カブの栽培と林業が結びついた形で山林を「リサイクル」している。
 
 同市温海地区一霞の温海カブと同様に農薬を一切使わない焼き畑栽培。鶴岡市農協田川支店の佐藤弘之支店長は「田川カブは温海カブより色が赤く外観は平べったい。固く辛みも強い」と話す。

 田川カブの収穫は10月に始まり、雪が積もった段階で終了する。根雪の下で「冬眠」したカブは雪解けを待って再度収穫される。雪から掘り出したカブが「越冬カブ」として高く評価されているのに対し、雪が完全に消えた後のカブは商品にならないため、畑に残される。3月から4月にかけて新芽が顔を出し、4月中旬に菜の花のような黄色の花を咲かせる。

 一部の家庭で自家用漬物に加工されていた新芽と茎の可能性に佐藤支店長が着目、先月の生産者会合で商品化を提案した。その後、地区の加工所で漬物を生産していた女性たちが開発に取り組んできた。

 完成した漬物は、春の野山でカブの新芽を摘む女性をイメージして「春摘み菜」とネーミングされた。黄色の新芽と緑の茎を使った塩味の浅漬けで、カブのスライスも添えてある。見た目はアスパラ菜に似ている。加工の段階で独特の苦みを消し、あっさり味の漬物に仕上げた。

 赤ワインなどに含まれているポリフェノールと抗酸化成分が凝縮されており、「美肌・美顔」を求める女性たちにもアプローチしていく。鶴岡市農協の産直施設・産直館と駅前産直館のほか市内の生協で販売している。120グラム入りで198円。5月中旬までの販売を予定している。

 佐藤支店長は「焼き畑で栽培されたこだわりの赤カブをもっと知ってもらい、ブランド化を進めたい。反応がよければ、来年以降も販売し、田川の特産品にしたい」と意気込んでいる。

          

赤カブの新芽を使った浅漬け「春摘み菜」が商品化された
赤カブの新芽を使った浅漬け「春摘み菜」が商品化された



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