2006年(平成18年) 4月30日(日)付紙面より
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歌手活動の傍ら、5年連続で絵画公募のル・サロン展(フランス)に入選するなど画家としても活躍している八代亜紀さんの絵画作品を集めた展示会「こころの詩―八代亜紀絵画展」が29日、酒田市美術館で開幕。開会式に引き続き初日午前から大勢の市民らでにぎわい、繊細な筆致で描かれた作品の数々に見入っている。
演歌歌手として数々のヒット曲を発表している八代さんは今年、デビュー35周年の節目を迎えた。画歴は1985年に初の個展を開催、95年に洋画家の市川元晴さんに師事。98年、ル・サロン展に初出品で入選。以来、2002年まで5年連続で入選し現在は永久会員。これまで全国各地で多くの個展を開いている。
同美術館エントランスで行われた開会式には八代さんも出席。大勢の市民らが見守る中、安井収蔵館長が「立派な技術を駆使した色合いを十分に堪能してほしい」とあいさつ、新田嘉一名誉理事長が「欧州で大変な評価を受けているということは、世界で評価を受けているということ。期待してみてほしい」と歓迎の言葉を述べた。
これを受け八代さんは「私の絵を鑑賞してもらい、私の『こころ』を少しでも皆さんの心の中に入れて」と語った。この後、テープカットし開幕を祝った。
今回は原画サイズから100号まで油彩と素描など計76点を展示。98年のル・サロン展で入選した油彩「想(おも)い出」(50号)は、静物をモチーフにしていながら、紙飛行機やシャボン玉、視線を遠くした猫で動きを出している。また、翌99年の同展で入選銅賞を受けた油彩「時は流れて」などの作品が訪れた市民らの目を楽しませている。展示は6月11日までで、会期中は休館はない。
大勢の市民らが訪れている八代さんの展示会
2006年(平成18年) 4月30日(日)付紙面より
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相次ぐ不法投棄への対策として、環境省東北地区環境事務所(仙台市)は28日、不法投棄現場を24時間監視する小型カメラを鶴岡市菱津の旧国道112号(通称・旧加茂坂)に設置し、運用を始めた。5月末まで設置し、不法投棄の抑止を図る。
2001年4月の家電リサイクル法の施行後、東北各地で家電製品などの不法投棄が増加している。県内でも関係機関がパトロール強化を図り、撤去作業も行っているが、後の断たない不法投棄といたちごっこが続いている。そうした現状への対策として同事務所は昨年度、現場を録画し端末パソコンで映像を見ることができるカメラを導入。東北各県で巡回設置した。
県内では、昨年5月から6月下旬ごろまで鶴岡市坂野下の国道345号鬼坂トンネル付近の駐車帯を皮切りに庄内、村山、置賜地方に設置した。県庄内総合支庁によると、同国道駐車帯では、それまで何回となく捨てられていた家電や生活ごみが減少し防止効果があった。
同事務所では本年度も東北各県で巡回設置することにし、山形県内では5、6月に庄内と最上、10、11月は村山、置賜の各地区で1カ月単位で順番に設置する。
この日監視カメラを設置した旧加茂坂は、2003年7月に加茂坂バイパスが開通して以来、通り抜けできなくなり車両の通行量が減少したことで、道路わきの斜面が家電製品など一般廃棄物投棄の常習個所となっている。カメラは加茂坂中腹の駐車帯全体をとらえ、不審車両などが写る位置に取り付けた。監視カメラを管理する県庄内総合支庁では「昨年の鬼坂トンネルでは効果があった。カメラ設置で早期発見や未然防止につなげたい」と話した。
旧加茂坂は昨年秋に市と地元住民が回収作業を行った。鶴岡市環境衛生課では、雪解けとともに再び洗濯機やガスレンジ、携帯用燃料タンクなどの不法投棄物が見られることから、5月11日に地元住民とともに回収作業を行うことにしている。
不法投棄抑止を狙いに監視カメラを設置した