2006年(平成18年) 5月13日(土)付紙面より
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「看護の日」の12日、酒田市の市立酒田病院と鶴岡市の市立荘内病院でそれぞれ「ふれあい看護体験」が行われ、地元の高校生らがあこがれのナースキャップ姿で看護師や患者とふれあった。
ふれあい看護体験は、白衣の天使ナイチンゲールの誕生日にちなむ「看護の日」に前後し、県看護協会が窓口となって毎年、県内各地の保健、医療、福祉の各施設で実施している。関係者と交流し、地域の保健、医療、福祉について考えてもらうのが狙い。
この日、酒田病院の体験には高校生9人が参加。白衣とナースキャップを身に着け、座学で看護師としての心構えを聞いた後、各病棟に分かれて簡単な看護を体験した。
産科婦人科病棟では和嶋真未さん(16)=酒田中央高2年=と菅原智香さん(17)=酒田東高3年=の2人が、新生児に哺乳瓶で糖水を飲ませるなど世話をした。
和嶋さんは「赤ちゃんを抱けてうれしかった。看護師になりたいと思う気持ちが強まった」、菅原さんは「進路の一つとして考えていたので参加した。想像以上に体力がいる仕事だと分かった」とそれぞれ感想を話した。
一方、荘内病院では高校生8人と社会人1人の合わせて9人が、患者の移動や食事の介助などを体験した。
新生児の世話を体験する高校生(右)=酒田病院で
2006年(平成18年) 5月13日(土)付紙面より
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酒田市教育委員会は11日夕、同市の広野小学校(佐藤恭一校長、児童146人)の児童59人と教職員6人の計65人が腹痛や下痢、嘔吐(おうと)の症状を訴え、このうち児童4人が入院した、と発表した。学校給食による集団食中毒の疑いもあるとみて県庄内保健所は同日、同校の調理室や配膳室などを立ち入り検査し原因菌などを調べた。同校は12日、臨時休校の措置を取った。
市教委と同校によると、10日午後2時すぎ、3年生8人が症状を訴えたため、医療機関への受診などの指導を行い児童を下校させた。同日夜半にかけ、嘔吐などで児童数人が受診しているという連絡が保護者から学校に入ったという。
11日は児童60人が欠席。このうち59人と、教職員13人のうち6人が同様の症状を訴えたことを受け、同校は午前10時半、一斉下校の処置を取って給食を中止した。症状を訴えたのは全学年にわたり、2、4年生各1人、3年生2人の計4人が1―2日の経過入院という。
同校の岩本吉美教頭によると、10日の給食はメロンパンと牛乳、スープスパゲティ、チキンサラダの4品。メロンパンと牛乳は外注、残りの2品は自校で調理したものという。素材としてはエビやイカ、アサリ、鳥肉などを使用していた。
同保健所による立ち入り検査は、11日午前10時半ごろから職員5人が訪れ、同校調理室、配膳室内の調理器具などを調べた。また、症状の現れた児童らに対し便の提出を依頼。検査結果の判明は13日以降になる予定。
同校は12日、臨時休校の措置をとった。週明け15日以降について同市教委管理課の土田正課長は「土、日曜の健康調査を踏まえ、校長が判断することになる。登校日になったとしても15日は、給食の中止をすでに決定。16日以降は原因が確定するまで、調理室などを使わず簡易給食で対応する」と話している。
土田課長は「市内の小学校30校のうち旧平田の3校を除く27校が自校調理。旧平田の共同調理場を含め全校に対し、『手洗い・うがいの励行』などを記載した文書を12日に送付する」と述べた。
学校給食による集団食中毒の疑いがある広野小の配膳室。給食を運ぶコンテナが並ぶ