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2006年(平成18年) 5月17日(水)付紙面より

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田川地区中学校駅伝競走大会 目指すは“荘日旗”と県大会出場

 田川地区中学校駅伝競走大会(田川地区中学校体育連盟、鶴岡・三川・庄内各市町教育委員会、鶴岡市陸上競技協会主催、荘内日報社後援)が16日、鶴岡市の小真木原陸上競技場スタート・ゴールの周回コースで行われ、男女各14校のランナーたちが母校の名誉と荘日旗をかけタスキをつないだ。

 田川地区の頂点を目指す伝統の大会。男子は37回、女子は14回を数える。県大会の予選会も兼ね、男女とも上位2校が鶴岡・田川地区代表として出場する。全国大会の規定に合わせ、男子は6区間18キロ、女子は5区間11・865キロで競った。

 開会式では、本間齊田川地区中体連会長が「フォア・ザ・チームの精神が大事。練習で身につけた力をすべて出し切る戦いを期待する」とあいさつ。選手を代表し、昨年女子優勝校の鶴岡二中の今川紗友理選手(3年)が「練習の成果を十分に発揮し、たすきを仲間にたくし、最後まであきらめずに戦い抜きます」と力強く選手宣誓した。

 女子は午前11時15分、男子は午後零時半、号砲を合図にレースがスタートした。時折薄日が差し、日中の気温は20度前後で推移するコンディションの中、選手たちは小真木原公園を周回するコースでデットヒートを展開。先生やチームメイトの声援を受けながら栄光のゴールを目指し、1本のたすきをつないだ。
 
 

開会式で鶴二中の今川選手が力強く選手宣誓。田川地区の頂点を目指し、互いの健闘を誓い合った
開会式で鶴二中の今川選手が力強く選手宣誓。田川地区の頂点を目指し、互いの健闘を誓い合った


2006年(平成18年) 5月17日(水)付紙面より

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登拝の民俗一冊に 本紙連載に加筆「出羽三山絵日記」刊行

 鶴岡市羽黒町手向で出羽三山の登拝に関する民俗を調べている鶴岡市本町二丁目、鍼灸師、渡辺幸任(ゆきと)さん(56)が、本紙荘内日報などに連載してきた聞き語りを一冊にまとめた。収集した400点近い写真と聞き語りの文章で、昭和30年代ごろまで登拝道の要所に掛けられていた「ぬま小屋」の営みや、重い荷物を背負って登った強力(ごうりき)など、出羽三山の信仰を支えてきた手向の人々の姿を生き生きと伝えている。

 渡辺さんは熊本県生まれ。大学卒業後に東京都内の医療関係の研究施設で電子顕微鏡技師を務めた後、奥さんが鶴岡市出身という縁で1978年、同市に移り住み、漢方薬局を開業した。

 出羽三山の写真に興味をもったのは、1993年秋。手向の人から、かつて月山6合目にあった平清水小屋の写真を見せてもらったのがきっかけ。ワラを編んだ屋根の「ぬま小屋」の美しさ、「かつてはこういう小屋が月山の十数カ所にあった」という話に強く心を動かされた。

 以来、「今調べておかないと分からなくなる」と、鍼灸の往診で手向に行くたび、ぬま小屋に関するものを中心に写真を収集。そして、そこに写っている人や物について、周囲から話を聞いて調べるようになった。

 これまで集めた写真は、絵はがきを含め約650点。自らが比較などのために最近の旧参道や登拝の様子を撮った写真は約8000点、取材ノートはB6判で92冊と膨大な量になっている。

 今回、刊行したのは「出羽三山絵日記」。94年4月からこれまで87回、荘内日報に同タイトルで連載したものなどに加筆した。写真510点と聞き語りの文章で、大正初期ごろからバス道路「月山公園線」ができてぬま小屋が姿を消していく昭和30年代ごろまでの登拝の様子などを紹介している。

 代々、経営の権利を受け継ぎながら道者を支えてきた小屋の経営者たち、女人禁制の山中で目立たないように働いていた女性たち、専属の石屋、名物の冷そうめんや山菜料理などについて詳細に語り、民俗学資料としても貴重という。

 渡辺さんが特に思い出深いのが、昭和初期に活躍した一人の強力。16貫目(約60キロ)の荷物を背負って手向と月山頂上を行き来したという人で、若くして妻を亡くし、幼い娘が弁当を作って未明に送り出したという話に、「思い出すたび泣いた」という。

 渡辺さんは「昭和30年ごろは車社会の到来で、1000年以上ある登拝の歴史が大きく変わった。一方で、人と人が肩を寄せ合い、家族が一緒に汗を流し、強い絆があった」としたうえで「今にして思うと、自分はそんな人々の絆を書きたかったのかもしれない。この本も、手向の人たちと一緒に書いてきたように思う」と話している。

 A4判変型、422ページ、2800円(税込み)。鶴岡市のぶっくすほんの森、出羽三山神社などに置いている。

完成した「出羽三山絵日記」
完成した「出羽三山絵日記」



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