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2006年(平成18年) 5月24日(水)付紙面より

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「産直」来月17日オープン 農業者と商工業者が一体で提供

 三川町猪子のショッピングモール「ル・パークみかわショッピングスクエア」内に来月17日、産直施設「産直みかわ」がオープンする。複合型の大規模商業地域内に産直施設ができるのは全国でも珍しく、店内では地元農産物や加工食品を主力とした品ぞろえで町内外からの誘客を図る。

 ショッピングモールの進出が実現化した2003年度中から、同町の商工会員や生産者の間では「モールの一角に産直コーナーを設けよう」といった計画が上がっており、販売計画を具体的に進めるため昨年10月中旬、町商工会員が中心となって三川産直組合(佐藤信夫組合長、会員50人)を設立。今年1月に入って、町の特産品を常時販売する施設「産直みかわ」の建設が具体化した。

 産直みかわは木造平屋建て、総床面積は約250平方メートル、うち約200平方メートルが売り場に充てられている。建物は、鶴岡市大宝寺町の不動産業ロックが今年3月15日に建設を開始。5月中に完成する予定という。

 販売品は、町特産の長ネギやシイタケをはじめキャベツや白菜、ジャガイモなど町で生産した農作物と、「コメの生産地・三川らしい商品を並べようと考えた」(三川産直組合)としておにぎりや炊き込みご飯、丸もち、切りもち、庄内浜の海水からつくった天然塩など加工食品を中心に据える。

 また、果物や花き類は酒田市や鶴岡市など町外の生産者の協力で販売数を確保。このほか町内の商工会員手作りのはがきや手提げバッグなど民芸品も販売される。「冬場でも常時、100―200品の販売を見込んでいる」(同組合)という。

 同組合では「農業者と商工業者が一体となり、こだわりの良い品を大勢の買い物客に提供したい。町の物産館的な存在となるような施設を目指す。今後の組合員のがんばりがもっとも重要になる」と話している。

 来月17日のオープンでは、同町横山地区の八幡神社獅子舞の披露や割引セールなどさまざまなイベントを企画中という。
 

外装がほぼ完成した「産直みかわ」。来月17日に
外装がほぼ完成した「産直みかわ」。来月17日に


2006年(平成18年) 5月24日(水)付紙面より

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「大学まちづくり論」展開 公益大 理論と実践一冊に

 日本の大学は欧米に比べて地域とのかかわりが希薄と言われる中、東北公益文科大の教授陣が大学と地域の関係に焦点を当てて執筆した「大学地域論―大学まちづくりの理論と実践」が発刊された。同大学の教職員と学生たちが2001年の開学から5年間、地域と一体となって取り組んできた「大学まちづくり」の成果をまとめたもの。小松隆二学長は「日本で初めて大学まちづくり論を本格的に展開したもの。大学地域学という新たな学問になり得る」と公益学とともに、庄内から発信する新たな学問に意欲を示している。

 東北公益文科大では開学当初から、住民とともに大学づくりとまちづくりに一体的に取り組む「大学まちづくり」を一つの理想に設定。図書館など施設を地域に開放するとともに、庄内全域をキャンパスに見立てて教職員や学生が地域に繰り出し、まちづくりや行事への参加など多彩な活動を展開している。

 本書は、そうした実践を踏まえたもので、理論編と実践編の2章で構成し、合わせて10人が12編を執筆している。

 第1章「大学地域論の基本問題」では小松学長らが「大学にとって地域とは何か」など大学と地域の関係の変遷、相互の貢献・協力の在り方の分類など、大学まちづくりを理論的に論じている。

 第2章「大学と地域の協働・協創の事例」では、伊藤眞知子教授がNPO法人、和田明子助教授が県や庄内の市町村との協働・協創について、三原容子教授が地域の子供への暴力防止活動、澤邉みさ子助教授が福祉マップづくりなど、これまで庄内地域で展開してきた大学まちづくりの多角的な実践事例を報告している。

 このうち小松学長は巻頭の論考「大学にとって地域とは何か―大学と地域関係の基礎」の中で、これまで日本の大学が地域を軽視してきた理由について、▽収益を学費など学生の納付金に依存できた▽教員が、地域での生きた現実、住民の暮らし、地域の動向、大学の役割や責任に無関心だった―などと分析。

 しかし、学校・家庭・地域の連携に関する議論の深まり、少子化に伴う大学間の競争激化などに伴い、研究、教育、経営の各面で、大学にとって地域は不可欠という認識が強まっているという。また、地域側でもまちづくりの一員として大学に寄せる期待が高まり、その結果、大学と地域は「よき協働・協創の関係に進もうとしている」と、「大学まちづくりの時代」の到来を強調している。

 小松学長は本紙の取材に対し、「これまで大学は象牙の塔で、地域との関係があっても高みに立って一方的に地域貢献する形だった。これからはその関係を超え、相互的なものにしていかないといけない。公益大はそんな日本を先導する大学まちづくりをしてきた」と同大の取り組みを自負。

 本書については、「これまでの本学の成果をまとめたもので、大学地域学という新たな学問の展開も可能。大学は地域とつながり、生活とともにあるという意識が広がってくれればうれしい。年内には第二弾も出したい」と話している。

 「大学地域論」は四六判、350ページ、2000円(税別)、論総社刊。全国の書店に置いている。
 

「大学地域論」を手にする公益大の小松学長
「大学地域論」を手にする公益大の小松学長



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