2006年(平成18年) 5月7日(日)付紙面より
ツイート
鶴岡市湯田川のJA鶴岡湯田川出張所で6日、朝掘り孟宗(もうそう)の直売が始まり、旬の地物を買い求める市民が早朝から列を作った。今冬の大雪の影響で孟宗の生育が遅れており、例年より1週間ほど遅い開設となった。
湯田川温泉の周辺には地元住民や旅館経営者が管理する竹林が広がり、恵まれた土壌ときめ細かな管理で「やわらかくくせの少ない孟宗が出る」と定評がある。旬を迎える5月は孟宗料理を味わうため、同温泉を訪れる観光客も多い。
湯田川出張所には例年、生産者から6―7トンが集荷され、早朝の直売は5月いっぱいの約1カ月間行われている。
同出張所によると、今年は大雪と春先の低温の影響で、孟宗の生育が例年より10日ほど遅れ、ピークは15―20日ごろにずれ込む見込み。同出張所では「昨年は出始めが遅かったが、集荷量は多かった。サイズや集荷量は今後の天候次第になるだろう」と話した。
初日は、午前6時45分の販売開始を前に生産者が掘りたての孟宗を運び込み、サイズなどをチェック。小ぶりのものが多かったが、待ちかねた人たちは型の良い孟宗を選んで買い求めていた。
5月末ごろまで毎日オープン。時間は午前8時ごろまでだが、売り切れ次第終了となる。1キロ当たりの価格はLサイズ800円、Mサイズ700円、Sサイズ600円など。問い合わせは同出張所=電0235(35)2016=へ。
例年より1週間遅れて湯田川孟宗の直売がスタート。生産者から掘りたてのみずみずしい孟宗が持ち込まれた
2006年(平成18年) 5月7日(日)付紙面より
ツイート
鶴岡市温海地区の山あいで、春本番を告げる山菜の天日干し作業が道路沿いで行われている。
天日干しは、保存用や食用にするため伝えられてきた先人の知恵。道路端にござを敷き、ゆでたコゴミやゼンマイを手でもんでいく。温海地区では山間部を走る国道345号や県道の沿線で毎年5月になると始まり、この時期の風物詩になっている。
槙代地区の県道沿いでも女性たちがござを広げ、赤コゴミとゼンマイを干す作業に大忙し。「今年は雪が多く、いつもならもっと早いコゴミがゼンマイと同じ時期になってしまった」と、「遅い春」を嘆く。
コゴミは正月料理や贈答用が主だが、ゼンマイは高値で取り引きされるとあって、手にも力がこもる。作業は、もんでは干し、もんでは干しの繰り返し。好天に恵まれれば、2日ほどで水分は完全に抜ける。もみ方一つで味も大きく変わるだけに、真剣な表情で山菜に向かっていた。
温海地区の山あいで山菜干し作業が本格化した