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2006年(平成18年) 5月9日(火)付紙面より

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加茂水族館村上館長 エッセー第3段刊行 磯釣りの思い出つづる

 鶴岡市立加茂水族館長の村上龍男さん(66)の3冊目のエッセーとなる「思い出語り 庄内の磯釣り」が東北出版企画(鶴岡市)から刊行された。300年以上の歴史と伝統を持つ「釣り王国・庄内」への誇りや、40年にわたる磯釣りの思い出などをつづっている。

 村上さんは1939年、東京都生まれ。63年に山形大農学部を卒業後、会社員を経て66年から同水族館へ勤務。このころ初めて磯釣りに出会ったという。68年に同水族館が庄内観光公社に移管され、館長となる。2002年に再び市立の水族館となり、館長に就任した。著書に魚類紹介本「山形の魚類たち」や、エッセー「思い出語り」シリーズとして「雑魚しめ」と「イワナ釣り三昧」(いずれも東北出版企画刊)、写真集「海月・クラゲ」(加茂水族館刊)などがあり、エッセーは今回で3作目。

 村上さんは20代後半、それまで「釣りは一番効率の悪い魚とり」と考えていたが、水族館に勤務して初めて磯釣りを体験。たまたまクロダイを釣り上げ、「その強い引きに我を忘れ、人生観が変わるほどのショックを受けた」と話す。1968年、庄内竿全盛期に故杉山五郎作氏と出会い“弟子入り”し、次第に磯釣りにのめりこんだという。

 今回の「庄内の磯釣り」は、沼と小川の釣りを扱った「雑魚しめ」と渓流釣りの「イワナ釣り三昧」と合わせ、釣りの「思い出語りシリーズ」の3作目。40年にわたる思い出の中から市の広報などに掲載されたエッセーに加筆・修正し、書き下ろしを加え約10年かけてまとめた。

 アブラコやフグ、テンコ、ホッケなどさまざまな磯の魚と釣りを題材にした「よもやま話」に始まり、クロダイ釣りの醍醐味と釣り精神の関わり、庄内の磯釣りの歴史、庄内竿の魅力、釣り人の誇りなどについて、あますことなく書き連ねている。

 また文中で、時代とともに失われつつある庄内伝統の釣り文化を継承するため、釣りの安全と大漁を祈願する『磯釣り神社』と磯釣りの歴史資料や庄内竿を展示する『庄内磯釣り文化館』の建立を提案する。村上さんは「かつて庄内の磯釣りは遊びではなく、道徳やマナーを覚える精神修養と人間形成の場だった。素晴らしい時代があったことを、もう20年たつと伝える人がいなくなる。この本を書き残すことで、後世に“語り部”の役目を果たすことができれば」と話している。A5判変型、352ページ、1890円(税込)。県内各書店や同水族館で購入できる。
          

「庄内の磯釣り」への思いを込めたエッセーをまとめた村上さん
「庄内の磯釣り」への思いを込めたエッセーをまとめた村上さん


2006年(平成18年) 5月9日(火)付紙面より

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安藤さん迎え第2弾 秋田市で16日、経済・文化フォーラム

 北前船の航路として栄えた庄内―秋田の海岸線を一つのコリドール(回廊)に見立て、経済・文化圏復活の道を探る北前船コリドール構想のフォーラム第2弾「北前船コリドール経済・文化フォーラム」が16日、秋田県秋田市の秋田県民会館で開催される。建築家で東京大特別栄誉教授の安藤忠雄さんらを講師に迎え、講演とパネルディスカッションで、地方経済活性化の道を探る。

 鶴岡―秋田間の海岸線延長約200キロを、人口80万規模の一つの経済圏に見立て、協力して戦略を立てながら活性化を探ろうという構想。秋田公立美術工芸短大(秋田市)の石川好学長、東北公益文科大(酒田市)の小松隆二学長の2人が提唱した。3月30日には東北公益文科大で、北前船コリドール会議庄内地区委員会(新田嘉一代表)が第1弾のフォーラムを開いた。

 秋田に会場を移して開催する今回の第2弾は、秋田商工会議所の渡邉靖彦会頭を代表とする北前船コリドール会議秋田が、両大学と共催して開く。

 はじめに新野直吉・秋田大名誉教授が「北前船について」、石川学長が「北前船コリドール構想の進め方について」と題して基調報告。続いて伊藤元重・東京大大学院経済学研究科教授が「地方経済を活性化させるために」と題して基調講演する。

 最後のパネルディスカッションでは、特別参加の安藤さんを交え、伊藤教授、パソナ代表取締役グループ代表の南部靖之氏、ANA総合研究所代表取締役社長の浜田健一郎氏、東北公益文科大教授の高橋英彦氏がパネラーとなり、石川学長の司会で「地方経済を再生させるために」をテーマに意見交換する。

 当日は午後5時45分開演。参加は無料だが、整理券が必要。問い合わせは秋田公立美術工芸短期大学=電018(888)8100、または荘内日報社=電0235(22)1480=へ。

特別参加の安藤忠雄氏
特別参加の安藤忠雄氏



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