2006年(平成18年) 6月21日(水)付紙面より
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県立加茂水産高校(長谷川啓次校長、生徒217人)の生徒を乗せた漁業実習船「鳥海丸」が20日、日本海域やロシア海域でのイカ類資源調査に向けて酒田港を出港した。実習生として乗船した海洋環境科マリンスポーツ系の2年生13人は、来月13日までの24日間にわたってイカ釣り漁や船上での集団生活を体験する。
日本・ロシア共同のイカ資源調査実習航海で今年で15回目。漁業や海洋環境への理解を深め、集団生活を体験する場として毎年、生徒が乗船している。
鳥海丸には実習生のほ^kか、本間正利船長ら乗組員19人と指導教官、水産庁の研究員やロシアの科学者ら計38人が乗り組む。日本海中部から北部域、ロシア海域を航海し、スルメイカを中心にサバやイワシの分布状況などを共同調査する。
酒田港東ふ頭で行われた出港式では、接岸した鳥海丸の前に整列した実習生へ、長谷川校長が「きびしさを乗り越えて得る感動を味わってもらいたい」、代表生徒が「実習生活は長いようで短い。1日1日を大切に」と激励した。
実習生たちは「イカをいっぱい釣ってきます」「みんなと助け合って仕事や船内生活をがんばってきます」とそれぞれ力強く決意表明。見送りに来た仲間や家族の激励に笑顔でこたえながら鳥海丸に乗り組み、酒田港を出港した。
実習航海へ出港する加茂水高の生徒たちを全校生徒や家族が見送った
2006年(平成18年) 6月21日(水)付紙面より
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酒田市の県立産業技術短期大学校庄内校(産技短大、赤塚孝雄校長、学生78人)は19日、商工組合中央金庫酒田支店(商工中金、池野洋臣支店長)と産学連携に関する協定書を締結した。商工中金が全国の大学、大学校など高等教育機関と協定を結ぶのは今回が5例目で、東北地方では初めて。産技短大の研究成果などシーズと地元中小企業の技能ニーズのコーディネートなどを同支店が担当していく。
産技短大は、職業能力開発促進法に基づき将来、高度な技能を有する労働者となるために必要な基礎技能を修得させるための人材養成学校。地元企業への技術支援も行っている。1993年に設立された産技短大本校(山形市)に続き、庄内校は97年、酒田市にあった庄内高等技術専門校と鶴岡市の同校鶴岡分校が統合され、酒田市京田三丁目で開学した。
商工中金は総合金融機能を持った中小企業専門政策金融機関として今回、中小企業の産学連携に向けた取り組みを推進していこうと、技術支援の実績がある産技短大に、産学連携に向けた協定の締結を申し入れていた。
協定書によると、連携の目的として「保有する情報やノウハウを活用し、産学連携の推進と地域活性化に向けて地域社会の発展に貢献する」を掲げている。具体的な内容として、▽産技短大の持つ研究成果などシーズと地元中小企業の技術ニーズのマッチングコーディネート▽商工中金取引先からの技術相談に関する支援▽中小企業の技術ニーズに関する情報交換―など想定している。
庄内校で行われた締結式では、赤塚校長と商工中金の伊藤学理事(東北地方担当)が協定書に調印し交わした。
一方、庄内校で同日、産技術短大術本校(赤塚校長、学生193人)と商工中金山形支店(大山淳支店長)の締結式も行われ協定書を交わした。
協定を交わし握手する伊藤理事(左)と赤塚校長