2006年(平成18年) 6月4日(日)付紙面より
ツイート
酒田第三中学校(高梨俊廣校長、生徒685人)の生徒たちが3日、日本一の白鳥の飛来地・酒田市の最上川スワンパークに白鳥の好物のマコモを植栽した。
マコモは川辺などに自生する水草の一種。白鳥をはじめとする野鳥たちが根の部分を好んで食べる。水の浄化作用にも効果があるとされる。越冬する白鳥たちが食べ尽くしてしまうため、スワンパーク周辺のマコモは、春になるとなくなってしまう。
酒田市白鳥を愛する会(碇谷啓二会長)は、中学生や地域住民の力を借りて毎年この時期、最上川に自生するマコモをスワンパークに移植し、白鳥の飛来に備えている。愛する会のスタッフが前日、1キロ上流でマコモ約500株を採取し、生徒のために用意した。
作業には生徒の有志約120人が参加。愛する会の池田昭三副会長に移植の仕方を聞いた後、スワンパークの下流にせり出した通称・白鳥島に渡り、30センチほどに成長したマコモを移植ベラを使って植栽した。
ぬかるむ川岸に足を取られ、生徒たちは悪戦苦闘。転んだり、ジャージまで泥だらけになる生徒もおり、白鳥島に生徒たちの歓声が響き渡っていた。参加した生徒の1人は「足がぬかるんで田植えより難しい」と話していた。
白鳥島のぬかるみに足を取られながらマコモを植栽する生徒たち
2006年(平成18年) 6月4日(日)付紙面より
ツイート
鶴岡市民を対象にした市民観光講座「藤沢周平ゆかりの地を訪ねて」が3日に開かれ、同市の大督寺や総穏寺など巡り現地研修した。
市民に「自分たちのまち」の良さを深く知り、観光客などへ鶴岡市をPRする役目を担ってもらうとともに、「おもてなしの心」をはぐくんでもらおうと、鶴岡商工会議所観光部会が企画した。
この日は市民32人が参加。市観光ガイド協議会の墨井松生さんと安達茂雄さんが講師となり、大督寺や総穏寺、藤沢周平生誕の地、由豆佐売神社など12カ所を巡った。
このうち、作品「又蔵の火」に登場する総穏寺では、両講師から総門前にある土屋両義士相討之地碑や又蔵と丑蔵の像などの説明を受けた。墨井さんは「決闘は1時間以上も続いた壮絶な戦いだったとされ、この像は刺し違えて死のうと相談している場面」などと話し、参加者らはメモを取るなどして説明に聞き入っていた。
藤沢周平ゆかりの地を訪ねて説明を聞く市民たち=鶴岡市総穏寺