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2006年(平成18年) 6月9日(金)付紙面より

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“思い出”方言でつづる 樋渡浩さんエッセー集 当時のイラスト随所に

 庄内町在住の元中学校長で美術教師の樋渡浩さん(74)=余目=が執筆したエッセー集「ちっこしむがしのごど」が刊行された。教師時代の思い出のほかに古里の方言をテーマにしたシリーズ「続・なつかしい余目のことば」、自ら描いた当時のイラストも添えられ、年配者の郷愁を誘う内容になっている。

 樋渡さんは旧余目町の出身。山形大教育学部を卒業後に教員となり、飛島、松山、余目の各中学で校長を務め退職した。教員時代は美術教師仲間と団体「三美会」も創設。退職後は旧余目町の社会教育委員、文化創造館「響ホール」運営委員会座長などを歴任し、現在は学童保育組織「ふれあいホーム」副理事長を務める。「思い出・なつか
しい余目ことば」シリーズ3巻、「むがしあったけど―余目ことばで語る昔ばなし―」などの著書がある。

 「ちっこし―」は、荘内日報紙上に過去4年間に投稿、掲載されたエッセーがほとんどを占め、青年教師時代に書きためた数編を加えた。

 「本を出す機会が今後、ないかもしれない」と思っていたところ、庄内町郷土史研究会から出版を持ちかけられた。「せがれの写真が載った本を親類や知人にみせたい」と、昨年5月に41歳の若さで亡くなった長男への供養の意味も込めて出版を決意。「4、50年前の話なので少し昔を表す方言をタイトルにした」という。

 前半の「ちっこしむがしのごど」は、子どものころや教師時代の思い出をメンコなど当時の習俗をからめながら振り返り、庄内に伝わる正月行事「せんど」に対する自らの解釈も披露している。後半の「続・なつかしい余目のことば」は、方言を題材にしたエッセーで、最後に執筆のベースになった「余目ことばのメモノートから」も添えられた。

 表紙に使われた大釜で数軒分のみそを共同で仕込む「味噌煮」をはじめ、戦前から戦後にかけて庄内地方で見られた風景を描いたイラストも随所にちりばめられている。余目祭りで奴振りに参加した長男の写真も収めてある。

 樋渡さんは「同世代の読者を念頭に置いて書いたが、学童保育の若い指導員に『こんなことがあったんですか』と聞かれた。60歳以上の人は懐かしいと思ってくれるのではないか」と話している。

 A5判、234ページ。庄内町郷土史研究会発行。1500円(税込み)。問い合わせは庄内町図書館=電0234(43)3039=、同町のBook Cityとみや=電同(42)1038=へ。
          
          

郷愁を誘うエッセー集が単行本になった樋渡さん
郷愁を誘うエッセー集が単行本になった樋渡さん


2006年(平成18年) 6月9日(金)付紙面より

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先輩たちが「先生」 庄内総合高2、3年生 社会人講話で職業観養う

 庄内町の庄内総合高校(佐藤浩校長、生徒398人)で7日、同校卒業生を講師として招き仕事の内容について講話してもらう「社会人講話」が開かれた。2、3年生が職種単位などで、先輩から職業選択の理由、仕事をする上での喜び、苦労などを聞いた。

 同校は本年度から2カ年、県教育委員会指定の「キャリア教育総合実践事業研究実践校」に選ばれた。同校では全学年に「キャリア総合」という科目を設定し、生徒たちのキャリア発達を支援するとともに、職業観などの形成に向け態度や能力を育てる教育を実践している。

 今回の講話は、キャリア総合2、同3の授業の一環として就職先各企業などの協力で企画し、計12人の卒業生が同校を訪問。2、3年生合わせて277人が希望する職種単位などで4班に分かれ、それぞれ先輩の話に耳を傾けた。

 このうち接客・販売関係は同校体育館で開かれ、2、3年生計118人が参加。小砂川友さん(2000年卒、石井自動車整備工場)、佐藤温子さん(02年卒、清川屋インター店)、鈴木佳寿さん(同、ラ・カーサ)の先輩3人が講話した。

 自動車整備士として勤務している小砂川さんは「父は整備士、母は保育士。工業系、福祉系どちらに向かうか悩んだ。2年生はまだ早いと思わず、おおいに悩んで」と話した。

 佐藤さんと鈴木さんは日ごろから接客している立場から「笑顔でいるのが基本。仕事ができる、できないではなく、お客さまに対し親切にできるかどうか」「皆さんが遊んでいるときに一番忙しい。それがちょっとつらいが、お客さまから『来て良かった』と思ってもらうことが喜び」などと話した。生徒たちはメモを取りながら真剣な表情で話に聞き入っていた。
 
 

庄内総合高の2、3年生たちが先輩たちの講話に聞き入った
庄内総合高の2、3年生たちが先輩たちの講話に聞き入った



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