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荘内日報ニュース


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2006年(平成18年) 7月1日(土)付紙面より

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“格闘”の末大物揚がる 飛島沖で60キロ本マグロ

 酒田市の飛島沖で29日、重さ約60キロのクロマグロ(本マグロ)が釣り上げられ、酒田港袖岡ふ頭に陸揚げされた。新潟県の男性が1時間余の格闘の末に揚げたもので、キャスティング(投げ釣り)で揚がったクロマグロとしては酒田では過去最高で、全国的にも珍しいサイズという。このマグロを釣ったのは、新潟県燕市井土巻、会社員、小平千啓(ちひろ)さん(42)。

 小平さんは同日午前6時半ごろ、地元のプレジャーボート「KAORI号」(鈴木智幸船長)に乗って袖岡ふ頭を出発。飛島の周囲でマグロ狙いのルアーの投げ釣りをした。午後3時すぎ、大きな当たりがあり、約1時間10分格闘の末、船に引き寄せ、同船仲間4人がかりで船に揚げた。

 竿はマグロ用の長さ9フィート(約2・7メートル)、道糸はPE(超分子ポリエチレン製)5号、ハリスは強度130ポンド。80メートル程度の遠投でヒットした。

 マグロは陸揚げ時に計量したところ、重さ59キロ、体長1・56メートルだった。

 KAORI号の鈴木船長らによると、これまで酒田でキャスティングで揚がったクロマグロの最大は重さ42キロで、今回は記録を更新した。しかもハリスの強度130ポンドは魚体から見ればかなり細く、揚がったのは「信じられない」という。

 小平さんはこれまでも大物を狙って全国を釣り歩き、沖縄県では重さ約200キロのキハダマグロを揚げたこともある。しかし、マグロの中では最も価値あるクロマグロはこれまで40キロが最高。酒田には昨年から訪れ、今シーズンは今月初旬に続いて2回目の挑戦だった。

 小平さんは「クロマグロは青森県の大間が有名だが、今の時期は日本海を北上している。100キロを超えるサイズも跳ねていたが、大きすぎれば揚げられなかっただろうから、ラッキーだった。格闘中は夢中で、終わったら腕がパンパンだった。家に帰ったらまず刺し身で食べる。次は100キロ超を目指す」と喜びを語っていた。

 マグロはふ頭で解体され、頭と半身を小平さん、残りの半身は同船仲間に分配された。ちなみにクロマグロの市場での相場は最低でも1キロ3000円になるという。
 

袖岡ふ頭に揚げられたクロマグロと、釣った小平さん
袖岡ふ頭に揚げられたクロマグロと、釣った小平さん


2006年(平成18年) 7月1日(土)付紙面より

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「北前船」を復元 象徴、集客の目玉に 酒田まちづくり開発

 酒田市の第三セクターのまちづくり会社「酒田まちづくり開発」(西村修社長)は、江戸期に日本海海運で活躍した「北前船」の復元・建造事業に乗り出す。西廻り航路の要衝として栄えた港まち酒田の象徴として復元、酒田港本港地区に展示し、将来はこれを集客の目玉に、飲食店や学習機能を備えた複合観光施設を整備して地域活性化につなげる構想。間もなく酒田北前船復元・建造実行委員会(仮称)を立ち上げ、船本体については早ければ来年度にも建造に着手、順調にいけば3年程度で完成させたい考え。

 北前船は江戸期から明治期にかけ、北海道、東北、北陸、大阪まで日本海側の海運に使われた船で、数百石から晩年は千石積みのものもあった。主に上りは庄内などからコメ、下りは衣類などを運んだ。

 計画によると、建造するのは実物大の千石積みの北前船で、長さ約36メートル、幅約10メートル。岩手県大船渡市の船大工、新沼留之進さんに建造を打診し、大筋で了承を得ている。

 本港地区で土地を借り、仮設の建物内で建造を進め、建造風景を有料で公開する。建造着手から10年以内には、船を展示する複合観光施設を整備し、100程度の区画に飲食店から出店してもらう構想。現在、県の海洋センター周辺で、船の建造に貸してもらえる土地を探している。

 船の建造費用としては2億5000万円前後を見込む。日本商工会議所の本年度の補助事業(補助見込み900万円)に申請し詳細計画の立案や事業PRなど初期の活動費を賄うほか、酒田まちづくり開発の資本金を現行1530万円から本年度中に1億円に増資して約7500万円、そのほか建造中の入場料収入や市民募金でねん出する計画。

 完成後は船を市に寄贈し、その上で、行政の支援を受けながら複合観光施設を建設したい考え。

 西村社長によると、全国では八戸市と新潟県佐渡市、大阪市の3カ所に本格的な北前船の復元船があり、いずれも観光の目玉になっているという。
 西村社長は「来年4月には着工し、地元の小中学生たちにも少しずつ船造りにかかわってもらいたい」と話している。

復元した北前船が観光の目玉になっているイメージ図=酒田港長期構想の冊子の「海洋センターの展示イメージ」より
復元した北前船が観光の目玉になっているイメージ図=酒田港長期構想の冊子の「海洋センターの展示イメージ」より



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