2006年(平成18年) 7月15日(土)付紙面より
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第88回全国高校野球選手権山形大会は15日、全試合が雨天によりすべて中止になり、16日に順延されました。
16日の試合予定
◇県野球場
▽1回戦
南 陽―山本学園(9時)
鶴岡中央―金 山(11時半)
▽2回戦
寒 河 江―蔵 王(14時)
◇新庄市民球場
▽1回戦
高 畠―新 庄 北(9時)
長井工業―村山農業(11時半)
▽2回戦
羽 黒―北 村 山(14時)
◇酒田市営球場
▽1回戦
新庄 南―庄内総合(10時)
▽2回戦
長 井―酒 田 南(12時半)
◇鶴岡ドリーム
▽1回戦
酒田工業―上山明新館(9時)
新庄神室―鶴岡工業(11時半)
▽2回戦
鶴 岡 東―山形電波(14時)
◇皆川球場
▽1回戦
山形商業―山形工業(9時)
米沢興譲館―米沢中央(11時半)
▽2回戦
置賜農業―山形城北(14時)
2006年(平成18年) 7月15日(土)付紙面より
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鶴岡市本町二丁目で酒販売業を営む傍らドイツ語翻訳をしている佐藤伸浩さん(43)が手掛けた児童文学「プンプとツッカの夏休み」(小峰書店)が出版された。佐藤さんは「鶴岡に来てから翻訳を始めたが、徐々にペースに乗ってきて楽しい」と話している。
佐藤さんは鶴岡市出身の作曲家、故佐藤敏直さんの長男。川崎市内で小中学校生活を送った伸浩さんは、都内の高校を卒業後、立教大に進学。大学卒業後はドイツに本社がある運送会社に就職した。2年ほど日本で勤務した後、本社のあるドイツへ。ドイツで3年ほど過ごし、帰国後は運送会社のほかに、貿易会社や商社など海外とかかわりのある仕事に携わった。
こうした経歴の持ち主の伸浩さんが、父親の実家である酒店を継ごうと思ったのが2001年の暮れ。跡継ぎのいなかった酒屋をやってみたいという純粋な思いと、「どこにいても仕事はできる」(伸浩さん)との考えから、小さいころから祖母の家として夏休みや正月を過ごし親しんでいた鶴岡に移り住んだ。
鶴岡に来てからも「外国の仕事から離れたくない」と思っていた伸浩さんは、1年ほど経ったころから知り合いのつてで翻訳本を探すために出版社が行う「下読み」と呼ばれる作業をアルバイト感覚で始めた。数年ほどそうした出版社と付き合いを深める中で、「翻訳できないか」と声を掛けられたのが、ドイツ語訳にかかわるきっかけだった。
昨年10月に初めて翻訳を手掛けた児童文学「プンプとツッカの冬日記」を出版。木の根っこに住む魔女の姉妹、プンプとツッカを主人公にした物語で、今月7日に発刊された「―夏休み」は「ちっちゃな魔女」シリーズ第2弾となるもの。夏休みを南の島で過ごすことになった姉妹の騒動がユーモラスにつづられている。
「児童文学に触れるのも翻訳も全くの独学」と話す伸浩さんだが、1、2冊目ともストーリーとは別に、バカンスやミルクライスなどドイツの暮らしや定番料理などについて訳注をつけて紹介。あまり馴染みのないドイツの文化に触れられるオリジナルの構成となっている。
「ちっちゃな魔女」シリーズは4冊が出版されていて、残る2冊も年度内に発刊する予定。伸浩さんは「出版社とのやり取りは全てメール。仕事はどこでもやっていける」と鶴岡に住みながらの翻訳作業を気に入っている様子。「最近は原書の文体がつかめてきておもしろい。地元の方にも読んでいただけたら」と話していた。
「―冬日記」「―夏休み」(いずれも定価1200円)は市内の書店で取り扱っている。
出版されたドイツの児童文学「プンプとツッカの夏休み」を手にする訳者の佐藤伸浩さん
2006年(平成18年) 7月15日(土)付紙面より
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13日午後8時すぎ、鶴岡市小岩川で土砂崩れが発生したと、通行人から110番通報があった。土砂はJR羽越本線をふさぎ、並行して走る国道7号にも流出した。羽越本線は事故直後から新潟県村上―鶴岡市三瀬間で運転がストップし、14日は村上―鼠ケ関、あつみ温泉―酒田で一部列車を運転している。国道7号も全面通行止めとなり、陸路の大動脈はともに復旧のめどは立っていない。
鶴岡署などによると、羽越本線の東側の斜面が高さ3、4メートル、長さ10メートルわたり崩れ落ちた。土砂は線路部分を完全に覆い、その西側を通る国道7号にも達し、上り車線をふさいだ。降り続いた雨で地盤がゆるんだためとみられる。土砂崩れ発生時、現場付近を通っていた車両はなく、けが人などは出ていない。
国土交通省酒田河川国道事務所とJR新潟支社は14日、復旧に向けた対策を協議している。崩落した斜面からの落石は、一夜明けてからも続いており、同日正午現在、復旧工事に入る見通しは立っていない。
同事務所は14日午前、90個の土のうを作り、国道に設置する準備を進めている。土砂を取り除くための大型重機を現場に搬送しており、同日午後1時ごろに到着する予定。その後、組み立て作業に入るが、作業終了までに7時間程度を要することから、復旧作業に本格的に着手するのは同日夜以降になるとみられる。
同事務所などの要請で14日午前、東北大の柳沢栄司名誉教授ら4人の専門家が現地入りし、災害現場を視察、復旧のための工法などについてアドバイスした。
現場は、温海地区南部の大岩川と小岩川集落の間の海岸部で、小岩川集落から北に約1キロの地点。山と海の間を線路と国道が並行して走っている。一般車両は国道345号を迂回(うかい)できるが、大型車は通行できない。鶴岡署と同事務所は、大型車は国道112号、国道13号から国道113号を経由し、新潟県内に抜けるルートを取るよう案内している。
土砂崩れ発生から約2時間後、現場を通りかかったトラック運転手の男性(50)は「秋田から石川県までベニヤ板を運んでいる。まだ時間に余裕があるが、長くかかるようなら山形市から南陽市に向かうしかない」と困惑していた。「迂回路が分からない」と話す運転手もいた。
鶴岡市小岩川で土砂崩れが発生し、羽越本線と国道7号を覆った=13日午後9時40分ごろ