2006年(平成18年) 7月29日(土)付紙面より
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首都圏の親子を対象にした鶴岡「ふるさと山海塾」が27―29日の2泊3日の日程で、鶴岡市内で行われ、参加親子が山や海での自然体験、農業体験などを満喫している。
友好都市の東京都江戸川区をはじめ首都圏在住の親子から同市の自然など多様な観光資源を生かした体験観光を楽しんでもらい、交流や誘客促進を図ろうと、市体験型観光推進協議会(延味孝太郎会長)が1997年度から続けている。鶴岡を「第二のふるさと」と、8年続けて訪れた親子もいるなど、毎年好評を得ている。10回目となる今年は18組37人の親子が参加した。
初日の27日は、羽黒山の五重塔を見学した後、京田地区に移動し「だだちゃ豆」の収穫体験。参加者は一人1株ずつ「甘露」を収穫した。パンパンに実った豆に触れた子供たちは「すごい大きい豆だ。おいしそー」と歓声を上げていた。
一行は、28日は藤島地区の田んぼで「どろんこ遊び体験」などを楽しんだ。29日はメロン狩りを体験した後、帰京する。
だだちゃ豆を収穫し大喜びの子供たち
2006年(平成18年) 7月29日(土)付紙面より
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鶴岡市は、間伐材だけを使用した魚礁の設置を豊浦沖の日本海で計画し、早ければ29日から作業を始める。市は昨年度、上部に間伐材を装着させたコンクリート製(5メートル四方)魚礁を加茂・荒崎灯台沖の日本海に設置しているが、間伐材だけの魚礁設置は初めての試み。
漁業の活性化や地域資源の有効活用、環境の再生などを狙いに、本年度の新規事業「新漁業技術開発検討事業」として豊浦漁業技術研究会と共同で取り組んだ。
魚礁は、鶴岡産のスギの間伐材を約25本使用し、1基の大きさは1・8メートル四方(1本の太さ15センチ―20センチ)で井桁状に組み上げ、四隅に葉付きの枝を取り付けた。組み立ては出羽庄内森林組合が行った。計5基を波渡崎灯台沖約3・6キロ、水深約40メートルの地点に設置する。
市農山漁村整備課によると、木製魚礁は5年ほどで朽ち果てるため、半永久的なコンクリート製に比べて耐久性は劣るものの、魚の餌となる海藻類の付着が早く、効果が早期に現れる。さらに、重量が700キロ程度と軽く浮きを取り付ければ、漁業者自らが漁船でえい航して設置できることや、1基あたりの製作費が約7万円とコスト面でも利点があるという。また、間伐材を有効活用することで森林の適正な管理、林業の活性化につながることも期待されている。
設置海域はメバルやアジ、タイ、イナダなどのはえ縄漁や一本釣り漁の漁場となっており、市農山漁村整備課では、魚礁設置後の海藻類の付着や集魚効果などの調査も併せて実施する。
豊浦沖に設置される間伐材だけを使用した魚礁