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荘内日報ニュース


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2006年(平成18年) 8月10日(木)付紙面より

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鶴岡・鼠ケ関の弁天島 家族総出で岩ガキ漁 潮の流れが育む味覚

 庄内の夏の味覚・岩ガキ漁が鶴岡市鼠ケ関で盛んに行われている。

 同地区のシンボル・弁天島周辺は良質の岩ガキの漁場になっており、10年ほど前から地元漁業者たちが7、8月の休漁期の副業として岩ガキ採りを行っている。

 同地区で漁業を営む五十嵐安哉さん(64)方では家族や親類とともに、連日岩ガキ漁に汗を流している。

 8日は弟の安道さん(56)、長男の安貴さん(35)が午前8時ごろから弁天島の沖合い約150メートルの「芽島」付近で、素潜りで岩ガキ採り。正午ごろ、鼠ケ関マリーナ南の船着き場に戻り、安哉さんや妻の濱子さん(62)と家族総出で岩ガキに付着した海藻やほかの貝殻などを丁寧にはがす下処理を行った。

 安貴さんは「網の大きさを統一し、小さいものは大きくなるまで採らないようにしている。下処理に一番手間がかかるが、潮の流れが速い鼠ケ関の海でたっぷりと栄養を取った岩ガキを食べると夏ばてしない」と話していた。

 岩ガキ漁は今月20日ごろまで続くという。

鼠ケ関地区で旬の味覚・岩ガキ漁が盛んに行われている
鼠ケ関地区で旬の味覚・岩ガキ漁が盛んに行われている


2006年(平成18年) 8月10日(木)付紙面より

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15日城下町・鶴岡の荘内大祭 殿様迎える「萬家盛楼」復活

 城下町・鶴岡の夏まつり「荘内大祭」が15日、鶴岡市の荘内神社などで開かれる。旧庄内藩の参勤交代を再現した大名行列や砲術演武など時代絵巻を繰り広げるほか、今年は江戸期に殿様を出迎える際に踊ったという「萬家盛楼(まっかせろ)」が復活。例年15日奉納の黒川能(国指定重要無形文化財)を14日夜に変更し、「薪(たきぎ)能」として上演する。

 「萬家盛楼」は、藩主が国許に帰ってきたことを祝うため、町民が参勤交代列を出迎えて踊ったとされる。旧五日町の秋葉神社近くに住んでいた清右衛門という人が、大名行列の様子を唄や踊りにしたのが始まりとされている。五日町の若衆に広められ、天保年間のころに盛んに踊られていたという。五日町萬家盛楼踊り保存会が伝承してきたが、近年は表立って踊られることはなくなっていた。

 今回の復活では、行列が最後となる「三雪橋」のたもとで、同保存会員と鶴岡商工会議所青年部員の計10人が、昔ながらに奴振りや鷹匠の衣装をまとい踊りを披露する。

 一方、黒川能の奉納上演は大祭前日の14日夜に変更する。黒川能は1945(昭和20)年を除き、大祭が始まった当初から毎年15日に同神社拝殿で奉納されてきた。近年は上演時間が大名行列の出発時と重なり拝殿付近が混雑。落ち着いて観能できないため日時を変更する。開演は14日午後5時とし、かがり火がたかれる中、薪能で幽玄の世界を演出する。

 メーンの大名行列は、15日午後3時45分に鶴岡公園北広場を出発する。天下人・豊臣秀吉より賜った「金びょうたん槍」を先頭に、江戸城二の丸で時を知らせる太鼓として鳴らしたとされる「江戸城の大太鼓」、少年隊列、鎧(よろい)武者姿の甲冑(かっちゅう)列、三役奴振り、参勤交代列、女人列などで構成し、総勢400人の市民が参加する。

 コースは昨年と同様、致道博物館―城下町を開いたとされる旧上肴町通り―致道館前―鶴園橋―銀座通り―三雪橋―荘内神社大鳥居までの約2・3キロ。道中では、威勢のよい掛け声で長い槍を投げ飛ばす三役奴振りが13カ所、巫女舞が8カ所で披露される。萬家盛楼踊りは三雪橋で午後5時半ごろの予定。

 また、15日は行列出発前の午後1時半から北広場で、荘内松山藩・荘内藩荻野流砲術演武などが繰り広げられる。夕暮れから夜にかけては内川・川端通りでにぎわい広場、灯籠(とうろう)流し、荘内神社表参道では盆踊りが行われる。

 荘内大祭は、1877(明治10)年に旧庄内藩の歴代藩主をまつる荘内神社が創建されたことを記念し、市民が江戸時代の参勤交代の大名行列を再現したのが始まりとされる。当初は荘内神社祭礼とされていた。現在はお盆の帰省時期と重なる毎年8月15日に本祭が行われている。


 9日、大名行列で使用するわらじや菅笠など衣装の虫干し作業が荘内神社で行われた。

 この日は午前9時すぎから作業を開始。行列で着用する境内の石畳の上に半円球のまんじゅ笠や平面の一文字笠、わらじ合わせて約400人分が並べられた。また、参集殿内では羽織りはかま甲冑などの武具の運び出しや陰干しも行われた。

 炎天下の暑さの中、神社職員の指示を受けながら、シルバー人材センターや高校生の奉仕隊が汗を滴らせながら作業を進めていた。

荘内大祭を前に行われた大名行列で使用する菅笠などの虫干し作業=9日
荘内大祭を前に行われた大名行列で使用する菅笠などの虫干し作業=9日



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