2006年(平成18年) 8月11日(金)付紙面より
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鶴岡市立荘内病院(松原要一院長)で9日、院内サマーコンサートが開かれ、入院患者が和楽器の合奏や子供たちの合唱を楽しんだ。
院内コンサートは2004年から毎年冬と夏に2回ずつ開催されている。今回のコンサートは初めて2部構成で行われ、初回から出演している鶴岡ジュニアコーラス「どりいむ」と、初参加のNPO法人邦楽指導者ネットワーク21「箏(こと)アンサンブル」、「鶴岡竹友会」が出演した。
1部では箏アンサンブルと竹友会が「森のくまさん」や「通りゃんせ」の童謡をはじめ、邦楽の名曲「春の海」などを優雅に演奏した。2部は、どりいむが「茶摘み」「夏はきぬ」「われは海の子」「椰子の実」といった夏にちなんだメドレー曲をさわやかな歌声で披露。詰め掛けた入院患者や通院者、病院職員たちも手拍子を打って一緒に歌い、会場に笑顔が広がっていた。
荘内病院で開かれた院内コンサート
2006年(平成18年) 8月11日(金)付紙面より
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鶴岡市小岩川の土砂崩れで不通になっていた羽越本線の鼠ケ関駅―あつみ温泉駅間は9日午後、事故から27日ぶりに運転が再開された。寸断されていた鉄路の大動脈がお盆の帰省シーズンを前にようやく復旧した。JR東日本によると、現場では今後、再発防止に向けた恒久的な工事が続けられる。
9日は、午前中に現場付近で試験運転を行い、最終的な安全を確認。運転再開後の一番列車となった午後3時52分酒田発新潟行き上り特急「いなほ12号」が同4時40分ごろ、復旧作業員などが見守る中、現場を時速45キロで通過した。
JR新潟支社によると、8日までに行った応急工事では、斜面上部を削り平らな部分を設け、崩落した斜面を金網でおおってモルタルを吹き付けて補強した。さらに、斜面と線路の間に高さ3メートル、長さ64メートルにわたる防護柵を設置するなどした。開通後も年内をめどに、斜面表面の地盤とモルタルをボルトで固定する工事に取り組む。この間、現場付近は、時速45キロで徐行運転する。
土砂崩れは7月13日夜に発生。線路わきの斜面が崩れ、羽越本線と海側を走る国道7号が土砂に埋まり、国道は2日間にわたって全面通行止めとなった。
羽越本線は、不通となった27日間に計1150本の列車が運休し、JRは代行バスを運行させて対応したが約10万5000人の利用者が影響を受けた。
運転再開を受け、鶴岡市の富塚陽一市長は「帰省シーズンに間に合うよう復旧作業に尽くされた関係各位に心から感謝したい。半年の間に二度にわたって長期間の鉄道の不通という状況に見舞われ、羽越本線の大切さをあらためて思い知った。安全対策に万全を期してほしい」とコメントした。
不通区間が開通し、一番列車として通過する「いなほ12号」