2006年(平成18年) 8月29日(火)付紙面より
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鶴岡市羽黒町の出羽三山神社の山伏修行「秋の峰」が26日から、羽黒山、月山、湯殿山を舞台に始まった。
「秋の峰」は羽黒修験の四季の峰のうち、一般に公開された最大級のもの。今年は東北や関東を中心に北海道や中国地方などから17―81歳の約160人が入峰(にゅうぶ)した。
初日のこの日、一行は手向地区の下宿から宿坊街を練り歩き、新しい生命が宿るとされる「梵天投じ」の儀式などを行い、随神門から石段を登り羽黒山頂に向かった。山頂の蜂子神社や合祭殿などを巡った後、1週間にわたってこもる「峰中堂(ぶちゅうどう)」に入った。
修験者たちは9月1日まで、月山山頂や東補陀落など山中拝所を巡る山駆け、断食、トウガラシなどでいぶした煙の中に身を置く「南蛮いぶし」など、一度死んで山中で再び生まれ変わるという「擬死再生」の荒行に挑む。
ほら貝を吹き鳴らし「秋の峰入り」。石段を登り、羽黒山頂を目指す修験者たち
2006年(平成18年) 8月29日(火)付紙面より
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全国トンボ市民サミット庄内大会in鶴岡が26、27日の両日、山大農学部などで開かれ、「赤とんぼの里をめざして」をテーマに、観察会やシンポジウムを行い、トンボが生息できる庄内地域の自然環境などについて考えた。
サミットは1990年から全国各地で開催され、今年で17回目。庄内大会は、山大農学部の粕渕辰昭教授が実行委員長となって開催。以前に比べアカトンボの姿が少なくなっている庄内地域で、「夕焼け空に群れをなしてアカトンボが飛翔する庄内平野」を目指し開いた。
初日は、鳥海山や牛渡川、月山、山大農学部水田などで観察会を行い、2日目は山大農学部で有識者によるシンポジウムや基調講演が行われた。
シンポジウムには、全国各地から約70人が参加。鶴岡自然調査会の水野重紀さん、尾浦の自然を守る会の太田威さん、山大農学部の林田光裕助教授ら6人が講演した。このうち水野さんは「庄内のトンボについて」と題し、ホンサナエやオジロサナエなど、庄内地方であまり見かけなくなったトンボをスライドで紹介した。水野さんは「トンボが激減したのは、ため池はいつも満水状態だし、水田のほ場整備などで水辺がなくなったことが要因に挙げられる。また、温暖化の影響も考えられる。赤トンボは体温が40度を超えると死滅する場合もあるので、平野部から涼しい山に向うこともある」と解説した。
トンボが生息できる自然環境について考えたシンポジウム