2007年(平成19年) 5月10日(木)付紙面より
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鶴岡市羽黒町高寺の雷電神社に伝わる田楽「高寺八講」(県指定無形民俗文化財)が8日、同神社の春の例大祭で奉納上演された。
室町末期ごろから氏子たちが受け継いできた豊作祈願の舞。「八講」とは8日の祭典「八日講」を略したとする説や、演目がかつて8番あったためなど諸説がある。明治時代半ばまでは8番が舞われていたが、今は「大小舞」「薙刀(なぎなた)舞」「花笠舞」「稚児舞」の4番。
この日は杉木立ちに囲まれた神社境内の八講楽殿で、狩衣姿の2人が白扇を持ちながら舞う大小舞を皮切りに4番を奉納上演。最も華やかな花笠舞では、上部に色鮮やかな花を差した四角い笠をかぶった6人の舞い手が、日の丸扇とササラを持ち、太鼓や「ザリッ、ザリッ」というササラの音に合わせ力強く舞った。地区民や祭り客は古式ゆかしい伝統芸能を楽しみながら豊作を願っていた。
杉木立ちに囲まれた雷電神社八講楽殿で、氏子たちが「花笠舞」を上演