2007年(平成19年) 5月10日(木)付紙面より
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こんなにおいしい孟宗(もうそう)は初めて―。山形市の霞城セントラルで8日、鶴岡市の湯田川温泉観光協会(大塚勝夫会長)主催の「チャリティ孟宗まつり」が開かれた。朝掘りの新鮮な孟宗で作った名物の孟宗汁が振る舞われ、大勢の市民が舌鼓を打った。
山形市民にも孟宗汁のおいしさを知ってもらおうと、2001年から毎年実施。孟宗汁は無料で提供し代わりに200円程度の募金を呼び掛ける方式で、集まった募金は山形市社会福祉協議会に寄付している。
7回目の今回は150キロの孟宗を用意し、霞城セントラルの屋外に張ったテントで、直径約60センチの大鍋を使い500食分を作った。午前11時半から提供予定だったが、開始前に60人ほどの長い列ができ、10分早めて振る舞いを開始。そろいの法被姿の湯田川温泉の旅館女将(おかみ)5人や観光協会の関係者が応対に追われた。
山形市内の50代の主婦は「友人に誘われて来ました。こんなに柔らかくておいしい孟宗は初めて。酒かすが効いていて、内陸の孟宗料理とは全く違います。食べていて幸せな気分になります」とうれしそうに話した。
会場では、生の孟宗や厚揚げ(油揚げ)、酒かすの販売も行われ、鶴岡市農協が用意した孟宗75袋(1袋約1・5キロ入り)は販売開始から20分足らずで完売。購入できなかった市民らは、酒かすとみその割合など孟宗汁の作り方を聞きながら、「3キロ」「5キロ」と宅配購入を予約していた。
同協会の松田健副会長は「湯田川の孟宗はこれからが旬です。おいしい孟宗料理と温泉を楽しみにどうぞ」と湯田川温泉を懸命に売り込んでいた。
大勢の市民でにぎわった「孟宗まつり」