2007年(平成19年) 5月18日(金)付紙面より
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遊佐町の蕨岡小学校(山澤勉校長、児童100人)の5年生20人が16日、同校北側の水田で田植えに挑戦した。児童らはかすりの着物に着替え、女子はさらにハンコタンナを付け、これまで大切に育ててきた苗を丁寧に手植えした。
米づくりを通し地元の産業について知識を深めてもらおうと、同校では毎年、庄内みどり農協遊佐支店の協力で5年生が総合学習の時間を活用し塩水選から芽出し、手植え、追肥、収穫まで一連の稲作作業を体験している。一昨年はもち米品種・でわのもちの栽培に挑戦、収穫したものを丸もちにして新潟県中越地震の被災者に贈った。
今年栽培に挑戦するのは米の主力品種「はえぬき」。同支店で営農を担当している那須耕司さんの指導で、児童たちは3月下旬、種もみの塩水選を行った後、春休みや大型連休の間も当番制で水掛けや観察活動をするなど、これまで大切に育ててきた。
児童たちが着用したかすりの着物やハンコタンナは同校に代々受け継がれているもの。この日は地域のおばあちゃんたちから着付けを教えてもらった後、同校北側の水田約2アールで手植えに挑戦した。
天気に恵まれ、絶好の田植え日和となる中、児童たちは自ら育ててきた苗を手に水田に入り、まずは「はっこー」「気持ち悪い」などと悲鳴。那須さんから「窮屈に植えないように」など指導を受け、児童たちは全身泥だらけになりながら丁寧に植えていた。
45分ほどの作業で終了。児童たちは「早く食べてみたい」と、早くも「収穫の秋」に思いをはせていた。
収穫の秋に思いをはせながら一生懸命に手植え