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2008年(平成20年) 1月5日(土)付紙面より

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首長ら訓示、企業トップ決意 年頭に奮起促す

 官公庁の仕事始めとなった4日、県内の自治体は年末年始休業を終え業務を開始した。各首長は「平成」となり20年目の年頭にあたって職員に訓示し、地域間格差が顕著になる中、地方自治体の役割の再認識、政策の実行や現場主義を挙げ、あらためて奮起を促した。また、政財界人が参加しての名刺交換会や賀詞交換会も開かれ、企業や団体のトップたちが決意を新たにした。

 ◇県 庁
 齋藤弘知事は、県庁の講堂で係長以上の職員約400人を前に年頭あいさつ。「2005年の改革元年から断行、深化と取り組みを進めてきた。今年は、これまでの成果に対する手触り感を一段と高める取り組みを強化し、『改革実効』の年にしていきたい」と述べた。

 その上で、「改革の成果に対する手触り感を高めるためには、県同士、県と市町村、県民との協働にとどまらず、企業と県民、県民相互などあらゆる分野での多様な連携による取り組みが必要で、全員野球型の県政を進めていかねばならず、その意味で今年は『県民協創』の年でもある。人口減少が加速する中、格差感の高まりもあって県民の間に漂っている漠然とした不安感を払拭(ふっしょく)するため、新しい年は『脱・悲観論』を中心命題に据え現場主義に徹していこう」と強調した。

 そして、「県民協創を進める精神的な支えとするため、県民歌『最上川』とスポーツ県民歌が教育現場を含めて多くの場面で歌われるよう、運動を展開していこう」と呼び掛けた。

 ◇鶴岡市
 富塚陽一市長は午前9時半から、市青年センターで職員約300人を前に年頭のあいさつ。「昨年1年間大きなトラブルなく過ごせたのは信頼してくれた市民と職員の頑張りにある」と振り返った。

 その上で「中山間地域の空洞化の現実が地方都市に及んでくる。地方が存在し、乗り越えていく方策を考えなければならない。市民の声を聞き、努めるべきことを果たし、国や県に対し是正すべきことは要望する姿勢が第一線にある市町村の役割。微動だにせず仕事をしていこう。厳しい中、温かいつながりで助け合える1年となるように頑張ってほしい」と訓示した。

 ◇酒田市
 阿部寿一市長は午前9時から希望ホールで、職員約400人に年頭のあいさつ。「昨年1年を象徴する漢字は『偽』だった。書いた清水寺の(森清範)貫主の『日本人として残念に思う。新しい年はこれをバネにして頑張ろう』という言葉を胸に刻むべき」と昨年1年を振り返った。その上で、「自分の仕事が市の発展や市民のためになっているという自信と誇りをもち、健康に留意し、原因を正確に分析し明るい展望をもって着実に実行に移すことが重要。いい仕事に、明るく元気に取り組んで」と訓示した。

 ◇鶴岡・名刺交換会
 鶴岡市などによる実行委員会主催の新年名刺交換会が東京第一ホテル鶴岡で開かれ、市内の行政、経済、各種団体の関係者約600人が出席した。鶴岡商工会議所の早坂剛会頭は「依然として極めて厳しい状況は変わらず、企業間格差が拡大している。会員、地域の方々に対して独自性と前向きな提案をし、行動する会議所でなければならない。住んでいる人々に住み心地よく、来る人々に居心地よいまちをいかにつくるかを目標に『まちづくり鶴岡』の活動を確実に進めたい。勇気ある挑戦をテーマに地域のための商工会議所を目指し前進したい」と述べた。

◇酒田・賀詞交換会
 酒田商工会議所と酒田市による新年賀詞交換会が酒田産業会館で開かれ、約600人が出席した。齋藤成徳会頭は「昨年は創立110周年で、10年ぶりに産業フェアを開き、内陸や秋田県などを含め多くの来場があり、盛大にできた」と振り返った。そして、「人のにぎわいがないと活性化はない。行政との連携を密にしてにぎわいづくりに取り組む。特に今年は酒田港の隆盛を象徴する酒田まつりが400年目で、意義のあるまつりにしたい。よそと差別化できる資源としての酒田港を中心に、交通アクセスの向上や対岸貿易、観光などが展開されていくようにしたい」と抱負を述べた。

新年にあたり職員に訓示する富塚陽一鶴岡市長=鶴岡市青年センター
新年にあたり職員に訓示する富塚陽一鶴岡市長=鶴岡市青年センター



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