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2008年(平成20年) 1月22日(火)付紙面より

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人柄や作品思いはせる 藤沢さんしのび「寒梅忌」

 鶴岡市出身の作家・藤沢周平さんをしのぶ「寒梅忌」が20日、市中央公民館で開かれ、追悼式や記念講演などで故人の人柄や思い出を振り返った。

 寒梅忌は、鶴岡藤沢周平文学愛好会(萬年慶一代表)が藤沢さんの命日である1月26日に合わせ、2000年から毎年1月に開いている。

 追悼式では、会場に掲げられた藤沢さんが笑顔で語る写真に黙とう。国民文化祭・やまがた2003で上演されたオペラ「小鶴」で主演した同市在住のソプラノ歌手・石井優さんが「小鶴のアリア」など3曲の歌声をささげた。

 続いて、元新潮社編集者の栗原正哉さんが「編集者からみた藤沢周平」と題して思い出を語った。この中で栗原さんは、『本所しぐれ町物語』での創作活動に触れ、「本所をモデルにしぐれ町の細密な地図を作って物語を書いたのでは。また、近所に空き巣が入ったとか、ある所の奥さんが家出したといった世間話がヒントになり、小説の中ではしみじみと心打つ物語になっている。手品を見るような手法だった」と振り返った。

 また、栗原さんは藤沢さんの心情を表す言葉として悔恨を挙げ、「最初の奥さんを亡くした時、人間の力を超えたところで負けたという悔恨の念を持っていた。小説を書くこと、心の中のふるさとを描くことで救済したのでは。来年開設される藤沢周平記念館は、藤沢さんが帰るべきふるさととなるだろう」と語った。

 続いて、明海大外国語学部日本語学科教授の井上史雄さんが「藤沢文学における写実と虚構」のテーマで記念講演し、江戸ものと海坂藩ものに大別される藤沢文学の庄内方言と江戸時代語について考察した。
          
          
 

思い出話や記念講演を通じ、藤沢さんの人柄や作品について思いをはせた
思い出話や記念講演を通じ、藤沢さんの人柄や作品について思いをはせた



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