2008年(平成20年) 1月25日(金)付紙面より
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庄内浜で寒ダラの底引き網漁が本格化してきた。1月上旬からこれまで時化(しけ)の日が多く、なかなか漁に出られなかったこともあり漁獲量はかなり少なめ。それでも漁船が帰港するたび、市場は活気づいている。
1、2月の厳冬期に採捕されるマダラを寒ダラと呼ぶ。身や白子、アブラワタを丸ごと入れて煮込んだ「どんがら汁」は、庄内の冬を代表する味覚として人気が高い。
酒田港では23日、夜明け前の午前4時に出漁した底引き網漁の船団6隻が午後4時前後に次々と帰港。市場には丸々と太った寒ダラが運び込まれ、漁師や県漁業協同組合酒田支所の関係者が水揚げや仕分け作業に追われていた。
県漁協販売課によると、今シーズンの寒ダラは4―5キロが主流で、中に9―10キロが交じるという。同課の担当者は「今シーズンは時化が続くが、それでも平年並みの出漁回数。昨シーズンが極端に良かっただけだ。鼠ケ関や由良など南は良いが、酒田や吹浦など北は水揚げが少ない」と話し、「ピークは今月下旬から2月上旬にかけて。節分をすぎると、一般的に産卵のため白子や卵がなくなる『腹が抜ける』といわれるものが増える」と語った。
県水産試験場では、今冬の寒ダラの漁獲量について、史上2番目の豊漁だった昨シーズンの4割程度で平年並みの250トン前後になると予測している。
漁船が帰港するたびに岸壁には寒ダラの魚箱が積み上げられた=23日午後