2008年(平成20年) 10月10日(金)付紙面より
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東京都武蔵野市の桜野小学校(清水健一校長、児童456人)の5年生59人が8日、酒田市の鳥海小学校(佐藤茂穂校長、児童188人)を訪れ、歌や踊り、クイズなどで交流した。
武蔵野市では、市立小中学校の子供たちを対象に、自然に恵まれた農山漁村に長期間滞在し、普段の学校生活では体験できないような学習活動を行う「セカンドスクール」を1992年から試行。96年からは全18校の小学5年生と中学1年生が参加している。訪問先は本県はじめ長野、群馬、富山県など。
桜野小は2003年、それまでの富山県利賀村から庄内地方北部に訪問先を変更。遊佐町菅里の県海浜青年の家に泊まりながら7泊8日の日程で自然や農業などに関する体験学習を行っている。
今年は今月4日、列車で庄内入り。「鳥海山の自然」や「わくわく農業」などのコースに分かれて自然体験している。
8日は、「庄内平野の稲作」として小学5年生の社会科教科書で紹介されている酒田市本楯地区の鳥海小を訪問。体育館で開かれた交流会に臨んだ。
鳥海小3年の守屋文詠君が「たくさんの名前を覚えて新しい友達をつくりましょう」と開会あいさつ。佐藤校長が「短い時間だが、いろいろなことを伝え合ってほしい」、5年の池田優斗君が「皆さんと思い出をつくりたい」と歓迎した。続いて谷川俊太郎さん作詞、小室等さん作曲の鳥海小校歌や「千の風になって」などを合唱した。
これらに応え、桜野小の清水校長が「交流を心から楽しみにしていた。友情を深め合おう」、5年の増永雄飛君が「すぐに仲良くなり、いっぱい遊びましょう」とあいさつ。「島唄」を合唱し、今春の運動会で踊ったという、よさこいソーラン「桜野ソーラン2008」を元気に披露した。
また、両校の児童全員が参加して「山形県で有名な動物は」などのクイズを行い交流。子供たちは、正解が示されるたびに歓声を上げていた。
桜野小の5年生たちは今後、「庄内平野の米づくり」をテーマにカントリーエレベーターなど農業施設の見学や、お年寄りから地域に伝わる昔話を聞くなどして、11日に帰途に就く。
桜野小バージョンのよさこいソーランを披露した同校5年生たち
2008年(平成20年) 10月10日(金)付紙面より
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酒田みちみらい女性の会(林久子会長)のメンバーが9日、日本海沿岸東北自動車道(日沿道)の山形、新潟両県の整備状況を視察するとともに、新潟側で道路整備に向けた活動をしている女性団体と交流し、高速道路整備の必要性について認識を深めた。
同会は、女性の立場から高速道路網はじめ道路の果たす役割を考え、良好な道路環境の実現を図ろうと酒田市の呼び掛けで昨年10月に発足した。各界で活躍する女性11人で構成し、「みち」を通じて酒田の歴史・文化を再発見する取り組みのほか、新潟朝日―温海36キロ、酒田みなと―秋田象潟28・6キロの両県境部分が基本計画区間のままとなっている日沿道の建設促進大会に参加するなど活発な活動を展開している。
今回は、日沿道の整備の現状を認識するとともに、先月29日に酒田市で開催された「日沿道の現状と課題講演会」で前国土交通省道路局長の宮田年耕氏が、今後全線開通につなげるためには地域の魅力アップと県境を越えた交流の必要性を示したことから、新潟県村上市で同様の活動を行っている女性団体「えちご北の道」(細野清子会長)と交流し、意見交換しようというもの。
この日はメンバー5人と酒田市職員2人が車で市役所を出発。鶴岡市の国交省鶴岡防災ステーションで同省酒田工事事務所の担当者から日沿道の整備状況の説明を受けた後、温海―鶴岡間26キロで進む温海トンネル掘削工事現場を視察。温海温泉でまちづくりの取り組みを聞いた後、村上市に移動し、「えちご北の道」のメンバー9人と合流した。昼食をとりながら交流し、活動内容の報告や今後の交流のあり方などを話し合った。また、来年度供用予定の中条―荒川間9・8キロなどの工事現場を視察し、北陸地方整備局の担当者から新潟県側の整備状況の説明を受けた。
このうち、南北両側から掘削を進めている温海トンネル(6022メートル)の工事現場は、北側の五十川の坑口を見学。現在まで南から約2220メートル、北から約720メートル掘り進んでいることなどが現場の担当者から説明され、参加した副会長の小山惠子さんは「着実に工事が進んでいる。開通をとても楽しみにしている」と話していた。
温海トンネルを視察する女性の会のメンバー