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荘内日報ニュース


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2008年(平成20年) 9月24日(水)付紙面より

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日本酒に深い愛情込め オリジナル大吟醸づくりへ 地元酒販店主ら稲刈りに挑戦

 鶴岡市藤島地域の酒販店主でつくる「ふじしまの酒おもしろ倶楽部」(五十嵐悦生会長、加盟14店舗)のメンバーが22日、オリジナルの純米大吟醸「藤島」の醸造に向け、同市谷地興屋で酒米の稲刈りを行った。

 「藤島地域の米を使用したおいしい日本酒を造ることで、地域の活性化につなげたい」と、同倶楽部の前身・藤島の酒づくり実行委員会が6年前から毎年、純米大吟醸を醸造し、加盟各店で2000本を限定販売。すっきりとした飲み口で好評を得ている。醸造は同市羽黒町の亀の井酒造に依頼している。

 酒米は、谷地興屋の農業、草島孝男さん(62)が減農薬減化学肥料栽培した県オリジナルの酒造好適米「出羽燦々」を100%使用。同倶楽部では出来上がった日本酒により深い愛情をもって販売しようと、今年から酒米栽培にも積極的にかかわっていくことにし、5月にはメンバーらが田植えを手伝っている。

 稲刈りのこの日は、メンバー10人が参加。60アールのほ場で草島さんがコンバインで刈り取り、メンバーたちは刈り残しの四隅などをかまで手刈りした。参加者らは今シーズンの酒の出来に思いをはせながら重そうにこうべを垂れた稲を次々と刈り取っていた。

 草島さんによると、今年の酒米は有機堆肥(たいひ)の量を増やしたことから、粒張りなど品質はこれまでになく良いという。五十嵐会長は「6年も続けられるのは地元から支持されている証し。出来上がるのを心待ちにしているファンも多い。今年もおいしい酒を造りたい」と話していた。

 純米大吟醸「藤島」は、720ミリリットル入り2050円(税込み)。今シーズンの醸造分2000本は来年4月に発売予定。同倶楽部加盟店で取り扱う。

純米大吟醸「藤島」の酒米を刈り取る参加者
純米大吟醸「藤島」の酒米を刈り取る参加者


2008年(平成20年) 9月24日(水)付紙面より

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日本海ロマン回廊(富山)来庄 北前船庄内 新田氏と懇談 今後の交流・連携を確認

 富山市などの経済、行政、議会関係者や郷土史家らで組織する「日本海北前ロマン回廊構想実行委員会」の馬場是久会長ら10人が22日、酒田市を訪れ、「北前船庄内」の新田嘉一社長(平田牧場会長)と懇談、北前船をキーワードに連携を深めていくことを確認し合った。

 同実行委は、かつて北前船の寄港地として栄えた富山湾沿いの伏木(高岡市)、新湊(射水市)、岩瀬と水橋(富山市)の4地区の住民が互いの情報を交換し、まちづくりへの支援や文化・歴史遺産の保全などに結び付けようと5年前に設立された。シンポジウムの開催などを通して「富山の北前船」の普及啓発を図っている。

 石川県、福井県、新潟県佐渡などの北前船寄港地を訪ねているが、東北以北は酒田が初めて。同実行委の犬島肇事務局長によると、一昨年に酒田市と秋田市で相次いで開催された「北前船コリドール構想」フォーラムと、それに続く北前船庄内の設立を報じる荘内日報の特集号を「富山の薬売り」を通じて入手したことがきっかけで、今年2月には実行委メンバーが合宿して同構想を勉強して備えてきたという。

 一行は21日、鶴岡市で致道博物館などを見学。22日は酒田市に入り、市美術館や山居倉庫、酒田港、相馬樓などを回った後、平田牧場が所有する「寄暢(きちょう)亭」で新田氏と歓談した。

 新田氏は、北前船で繁栄した時代をもう一度つくろうと、自らが中心になって広域観光振興会社「北前船庄内」を立ち上げ、さまざまな活動を展開して「行政ができないことをわれわれが行っている」と説明。馬場会長は「敦賀から北海道まで、掘り起こせば掘り起こすほど北前船の歴史的遺産が出てくる。このまま放置してはいけない」と語った。

 また、「酒田港は県内企業の使用比率が低い」、「伏木・富山港の貿易量は増えているが一過性」といった課題を述べ合い、新田氏が「地場産業の育成が必要」と話すと、馬場会長は「それは大事」と賛同。「企業誘致は、長い目で見ると地元の役に立たないこともある」とした。

 犬島事務局長は「北前船をキーワードに、地場産業同士の連携を呼び掛けたい」と提案。今後も交流を重ねていくことをお互いに確認した。

新田嘉一氏(左)と懇談する日本海北前ロマン構想実行委員会のメンバー
新田嘉一氏(左)と懇談する日本海北前ロマン構想実行委員会のメンバー



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