文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2008年(平成20年) 9月26日(金)付紙面より

ツイート

庄内地区高校定時制通信制生徒 「職場・学校の仲間に感謝」

 本年度の庄内地区高校定時制通信制「生徒生活体験発表会」が24日、酒田商業高で開かれ、同校と鶴岡工業高の定時制生徒3人ずつ計6人が、日ごろ職場や学校で感じている思いを素直に語った。

 さまざまな事情を抱えながら定時制や通信制で学ぶ生徒に、仲間たちの体験を聞くことで生き方を考える機会にしてもらおうというもの。60年ほどの歴史があり、近年は定時制のある鶴岡工業と酒田商業、通信制のある鶴岡南の3校回り持ちで開いている。

 この日は、両定時制の生徒約20人や学校関係者ら合わせて約40人が参加した。庄内地区高校定時制通信制教育振興会の石川正義会長が主催者あいさつし、「自分の経験は自分にしかない。誇りを持って堂々と話してほしい」と激励。発表を聞く生徒には「発表を自分のプラスにしてほしい」と述べた。

 また、田澤藤明酒田商業高校長が「皆さんは困難を克服してここにいる。体験をもとにした良い発表を聞くことができそうだ」、審査員長の本間京子鶴岡工業高定時制教諭が「発表の内容と態度で審査するが、聞いてもらいたいことを気持ちを込めて語ってもらえば」とあいさつした。

 発表は一人7分をめどに行った。父親をがんで亡くし3年前から24時間営業のスーパーで働く生徒は、非行に走った中学時代を振り返った上で、「父の死によって母に甘えていられないと気付いた。今は職場や学校の仲間たちに支えられて感謝している。勉強や仕事を頑張っていれば、父も喜んでくれると思う」と発表。

 もともと学校が嫌いで高校にも通いたいとは思っていなかったという生徒は、「定時制で一人の先生に出会ったことで考えが変わった。先生はよき理解者で、すべてを打ち明けられる相手」と話した。また、その先生が、大変な思いをしながら飲食店で4年間働き続けている生徒に「どこにお嫁に行っても通用すると言ってくれた」とし、「素直に受け止めてくれる人に出会えて幸せ。入学は簡単だが卒業がどんなに大変なのか思い知らされた。定時制に来て本当に良かった。来春、卒業して、退職になる先生を送り出したい」と結んだ。

 審査の結果、「5年の歩みの中で」の演題で発表した富樫千恵さん(鶴岡工業高4年次)が最優秀賞、鈴木聡美さん(酒田商業高1年次)と佐藤美祐さん(同3年次)が優秀賞に決まった。

定時制高校に通う生徒が普段職場や学校で感じ考えていることを素直に発表した
定時制高校に通う生徒が普段職場や学校で感じ考えていることを素直に発表した


2008年(平成20年) 9月26日(金)付紙面より

ツイート

酒田大火を考える 朗読や演劇通じ「共創カフェ」

 酒田市の東北公益文科大地域共創センター(センター長・伊藤眞知子副学長)の「共創カフェ」が24日夜、同センターで開かれ、市民らが朗読や演劇を通じて「酒田大火」を再考した。

 「共創カフェ」は、公益大教員や地域で活躍している人など多彩な報告者を迎え、地域づくりにおける「共創」を住民とともに考えていこうと、本年度からスタートし今回が2回目。

 今回は、「酒田大火」をテーマに設定。大火(1971年)のころの酒田を舞台にした詩人・ねじめ正一さんの小説「風の棲(す)む町」の朗読、同小説を舞台化した同名の演劇の鑑賞を行った後、フリートークを行った。

 朗読では、地元で朗読活動などを行っている阿蘇孝子さん(酒田市)ら4人が「風の棲む町」を臨場感たっぷりに読んだ。引き続き、公益大の演劇サークル「ねこじゃらし」(菅根崇文部長)と地元の表現集団「エッグプロジェクト」(池田はじめ代表)が来月の同大学学園祭での発表に向けけいこに励んでいる演劇の一部を上演した。

 小説では本屋が舞台だが、演劇ではレコード店とライブハウスを営んでいるという設定にし、ある家族の軌跡、ライブハウスに集うバンド、高校生の青春の1ページを描いた。「暮らす人の目線、昭和時代がコンセプト」(池田代表)という。出演者はこれまでのけいこの成果を披露し、演技していた。

 酒田大火や同小説をテーマにしたフリートークでは、「当時は高校生。酒田駅から学校まで歩いた時、元の琢成小(現・市総合文化センター)に自衛隊の車がいっぱい止まっていた。別世界だと思った」「難しい文献よりもこのような朗読、演劇で後世に語り継いでいかなければ」「ねじめさんは自転車に乗り細い路地まで自分で回った。小説にはそのリアルさが出ている」などの意見が出された。

 演劇「風の棲む町」は、10月26日午後7時半から同市公益研修センターホールで上演される。入場無料だが、10月1日から共創センターなどで配布する整理券が必要。問い合わせはエッグプロジェクト=電0234(23)3249=へ。

演劇「風の棲む町」の一部を上演する出演者たち
演劇「風の棲む町」の一部を上演する出演者たち



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

 
■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

Loading news. please wait...

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field