2009年(平成21年) 6月10日(水)付紙面より
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庄内町に初夏の訪れを告げる「あまるめ植木金魚まつり」が、9日から同町余目のアピア駐車場で始り、初日から大勢の買い物客でにぎわっていた。
庄内金魚はオランダシシガシラ種とヒブナを交配させ、明治後期に生まれた庄内地方独特の品種。尾びれが長いことから「振り袖金魚」とも呼ばれ、鮮やかな紅白の体色が特徴となっている。
大正時代から昭和初期にかけて庄内一円で飼育され、戦後は旧余目町の西袋地区を中心に、約60戸の農家が副業にしていた。同地区では現在、2戸だけが飼育しているが、インターネット販売などの普及により、全国各地で愛好者が増えている。
植木金魚まつりは、庄内金魚を広くPRしようと毎年6月9日から5日間開催。40回目を迎えた今回は金魚の露店2軒をはじめ、植木や焼きそば、かき氷など約20店舗が並んだ。
初日は午前中から大勢の買い物客が会場に足を運び、金魚の露店の前に座って品定めする姿が見られた。
店番をしていた70代の女性は「育てる楽しみがあるので5センチほどの小さい種類が人気。えさを与えすぎなければ、とても丈夫で長生きする」と話していた。
買い物客が足を止め、庄内金魚のかわいらしい姿に見入っていた