2009年(平成21年) 6月11日(木)付紙面より
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2009酒田希望音楽祭「井上道義指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団コンサート」が9日、酒田市の希望ホールで開かれた。同市に縁のあるピアニスト・後藤泉さんを迎え、ベートーベンのピアノ協奏曲などを演奏。満員の聴衆を魅了した。
希望音楽祭は、2004年に希望ホールがオープンし、そのこけら落としとして小澤征爾さん指揮で新日本フィルのコンサートが開かれたのを記念して翌05年から、実行委員会(齋藤龍彌委員長)を組織して毎年開催している。
井上さんは東京生まれ。1971年、グィド・カンテルリ国際指揮者コンクール(イタリア)で優勝し内外の注目を集めた。その後、国内外で活躍。99年からマーラーの交響曲全曲演奏会を新日本フィルと取り組み、高く評価された。酒田での指揮は06年に続き2回目。
後藤さんは母親が酒田生まれ。桐朋学園大ピアノ科卒。先月には小林研一郎指揮の日本フィルと協演した。今後も著名な音楽祭に主要メンバーとして数多くの出演予定がある。酒田では一昨年、希望ホール小ホールで演奏会を開いた。
新日本フィルは72年、小澤さんのもとで楽員による自主運営のオーケストラとして創立。優れた企画と演奏で好評を博しており、「常に新しい音楽性を追求するオーケストラ」と評されている。希望ホールでは6年連続の演奏会。
この日は、ベートーベン作曲ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58と、ブラームス作曲交響曲第4番ホ短調作品98を演奏。アンコールにも応え、詰めかけたクラシックファンを魅了した。
ピアノに後藤泉さん(中央手前)を迎え、井上道義さん指揮で開かれた新日本フィルのコンサート