2009年(平成21年) 6月26日(金)付紙面より
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華道・草月流家元の勅使河原茜(てしがはら・あかね)さん(49)=東京都港区=が24日、酒田市の土門拳記念館を訪れ、開催中の展示会「三人三様―勅使河原蒼風・土門拳・亀倉雄策」を鑑賞した。祖父・蒼風の作品をはじめ展示品を見て回り、茜さんは「それぞれが個性豊か。祖父の作品からはエネルギーをもらえたよう」と笑顔で語った。
今回の展示会は、土門の生誕100年記念事業の一環として同記念館が企画。8月23日までの期間中、土門の写真とともに、土門と交流のあった蒼風と、東京五輪や大阪万博などのポスターを手掛けたグラフィックデザイナー・亀倉雄策の作品を紹介している。
草月流は、蒼風が1927年に創流。茜さんは、父で3代目家元・宏さんの跡を継ぎ、2001年4月に4代目を継承。新たな華道を追求する一方、華道を通して子供たちから感性を養ってもらおうと「ジュニアクラス」を開講し指導したり、舞台美術などさまざまな分野にも活動の場を広げるなど、活躍している。
今回は展示会鑑賞のために来酒。蒼風が生けた花を土門が撮影した「私の花」シリーズや「蒼風の茶花」シリーズ、蒼風による書画「半神半獣」、彫刻「あまつひ」などを鑑賞。茜さんは「いずれの作品もダイナミックな中に繊細さを感じた。これまでに見たことのある作品もあったが、年月がたち違う作品のように感じられた」と話していた。
作品を鑑賞する草月流家元の勅使河原さん(左)