2009年(平成21年) 8月26日(水)付紙面より
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つる性植物のゴーヤで「グリーンカーテン」を作り、夏場の室内温度上昇を抑える活動に取り組んでいる酒田市の宮野浦小学校(佐藤茂穂校長)で24日、ゴーヤの実の収穫作業が行われた。収穫されたゴーヤは今後、ゴーヤチップスにし給食で出すという。
ゴーヤは、大きな葉が密集して生えることから遮光性が高い。また、栽培に手間がかからず、比較的成長が速いといった特徴があるため、全国各地でゴーヤを用いたグリーンカーテン設置運動が広がっている。
同市では昨年度、平田地域の「ひらたタウンセンター」で試行。ゴーヤの陰になるところと直射日光が当たる場所では壁温が最大で12度も違うなど、グリーンカーテンの効果が分かった。
本年度は、市役所本庁舎や各総合支所、保育園、小中学校など計16施設に設置。宮野浦小では、環境美化活動などを繰り広げている児童会グリーンハート委員会(剱持優香委員長、委員22人)が6月上旬、プランターにゴーヤの苗を移植。これまで追肥や水やりなどの作業を分担し行い、夏休み明けには幅約14メートル、高さ約3メートルの巨大な「カーテン」が完成した。
この日の収穫作業には、同委員会メンバーが参加。児童は脚立に上がり、はさみで1つ1つ丁寧に収穫。中には熟れすぎオレンジ色に変色してしまったものもあったが、約30分の作業で終えた。剱持委員長は「思ったより大きくなって、本当のカーテンのよう。かなり涼しくなった」と話してい
た。
市企画調整課は「本年度は公共施設のみだったが、来年度以降は一般住宅まで活動を広げられたら」と話していた。
ゴーヤの実を収穫する宮野浦小の児童たち