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2009年(平成21年) 8月28日(金)付紙面より

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「擬死再生」に挑む 出羽三山神社秋の峰入り

 鶴岡市羽黒町の出羽三山神社の山伏修行「秋の峰」が26日、羽黒山、月山を舞台に始まり、修験者たちが1週間の荒行に入った。

 山伏修行は出羽三山の開祖・蜂子皇子による「羽黒山古修験道」が始まりとされ、連綿と受け継がれている。中でも「秋の峰」は一般に門戸を開いている最大のもの。今年は北は北海道から南は福岡県まで、19歳から79歳までの男性158人が入峰(にゅうぶ)した。

 初日の26日は、正午すぎに手向地区の下宿を出発し、新しい生命が宿るとされる「梵天投じ」の儀式などを行い、随神門から石段を登り羽黒山頂を目指した。この日は初秋のさわやかな天気となり、山中は観光客の姿も目立ち、紺地の衣装を着た山伏の列を珍しそうに写真に収めるなどしていた。

 いずれも初めて参加したという鶴岡市の会社員男性(35)は「以前から興味があった。地元を知る機会にしたい」、村山市の男性(70)は「古希の記念で参加した。人生を見つめ直してみたい」とそれぞれ話していた。

 一行は9月1日まで1週間にわたり、羽黒山中の「峰中堂(ぶちゅうどう」」にこもりながら、月山山頂や東普陀落などの拝所を巡る山駆け、断食、トウガラシなどをいぶした煙の中に居続ける「南蛮いぶし」など、一度死に山中で再び生まれ変わるという「擬死再生」の荒行を積む。

「秋の峰」が始まり、五重塔などを通って羽黒山頂を目指す修験者たち=26日
「秋の峰」が始まり、五重塔などを通って羽黒山頂を目指す修験者たち=26日



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