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2010年(平成22年) 2月3日(水)付紙面より

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黒川能 夜を徹し奉納上演

 鶴岡市黒川地区の鎮守・春日神社の例祭「王祇(おうぎ)祭」が1日から2日にかけて行われ、黒川能(国指定重要無形民俗文化財)が同地区の上下両座の当屋で夜を徹して奉納上演された。

 黒川能は、春日神社の氏子が上下両座に分かれ、約550年にわたって受け継がれてきた農民芸能。王祇祭は同神社最大の祭りとして知られ、両座の氏子の中から当屋が1軒ずつ決められる。

 今年の当屋は、上座が五十嵐喜市さん(77)=屋号・候阿弥、上の山、下座が清和喜一郎さん(81)=同・治四郎、大杉川原。今年の上演は舞台設置の関係から上座が黒川上構造改革センター、下座が黒川下地区交流伝承の館となった。上下両座が同時に当屋方以外で行うのは今回が初めて。

 1日早朝、扇の形をしたご神体「王祇さま」2体が春日神社から両当屋に移された。演能は午後6時にスタート。会場に設置した舞台でそれぞれ能5番、狂言4番が上演された。

 下座会場では、舞台周囲に巨大な一貫目ろうそくがともされ、幼児の舞で悪魔を払い安穏を祈る「大地踏(だいちふみ)」、場を清める「式三番(しきさんば)」に続き、脇能「高砂(たかさご)」や1930(昭和5)年以来80年ぶりの上演となった源頼朝の弟・範頼を題材にした「範頼(のりより)」などが次々と演じられた。笛や鼓の音が響き渡る中、会場を埋めた200人余りの能楽ファンは、厳かに舞う演者の姿に見入っていた。

 地元では「王祇祭の日には雪が降る」と言われる。この日は大地踏の上演が終わるころに粉雪が舞い始め、「やっぱり降ってきたのー」と言葉を交わす地元住民の姿も見られた。

大勢の観客が見守る中、「高砂」など幽玄な舞が披露された=1日、下座会場(代表撮影)
大勢の観客が見守る中、「高砂」など幽玄な舞が披露された=1日、下座会場(代表撮影)



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