2010年(平成22年) 2月5日(金)付紙面より
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「立春」の4日、庄内地方は「真冬日」となった前日に引き続き厳しい冷え込みとなり、酒田では朝方の最低気温がこの冬で2番目に低い氷点下3・7度を観測した。気温は日中になっても上がらず、正午までの最高気温は氷点下1・7度(平年3・5度)にとどまっている。
山形地方気象台によると、西高東低の冬型の気圧配置となり、東北地方上空約5000メートルで氷点下40度の強い寒気が入り込んでいるため。庄内地方には波浪、なだれ、低温の各注意報が継続して発表されている。
「春は暦の上だけ」を実感させられたこの日、酒田市穂積の日向川河川敷では、収穫したばかりのアサツキを水洗いし、砂を落とす農家の姿が見られた。同市豊里の農家、岡部智彦さん(32)、直美さん(33)夫婦も、防寒着と長靴で“武装”し仲良く作業。
智彦さんによると、この場所は適度な水量がある上、トラックで川岸まで行くことができることから、周辺のアサツキ栽培農家にとって絶好の水洗いポイントになっているという。二人も時折小雪が舞う中、10センチほどに成長したアサツキを、手を切るような冷たい水にさらして砂を落とす作業に精を出していた。