2010年(平成22年) 2月6日(土)付紙面より
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鶴岡市の善寳寺で4日、「お水取り式」が行われ、県内外から訪れた信者たちが境内の沢から浄水をくみ、家内安全や無病息災を祈願した。
寺の守護神・竜神様が身を沈めたとされる貝喰池(かいばみのいけ)に注ぎ込む竜王沢から清水をくみ、竜神様にささげる立春恒例の行事。清水をくむと願い事がかなうとされる。
この日は朝から雪が降り厳しい冷え込みとなったが、庄内一円をはじめ県内外から大勢の信者が参列した。貝喰池そばにある龍神堂で祈とうした後、お堂の裏手にある沢へ移動。僧侶たちに続いて参列者が次々とひしゃくで水をくみ、朱色のたるに注いで静かに手を合わせ、所願成就を祈った。
白装束の男性2人が満杯になったたるを担ぎ、参列者を従え貝喰池沿いに歩いて500メートルほど離れた本堂へ運び、竜神様に供えた。
毎年参列しているという新潟県の60代女性は「今年も無事に1年が過ごせますように、と願いを込めてお水をくんだ」と晴れやかな顔で話していた。