2010年(平成22年) 2月10日(水)付紙面より
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鶴岡市の朝暘第三小学校(伊藤政良校長、児童750人)で8日、「雅楽教室」が開かれ、6年生が雅楽の生演奏を聴くなどして日本古来の音楽に触れた。
県内の神社職員でつくる県祭祀(さいし)楽研修会(武田忠徳代表)が県内の小学校を対象に行っている出前講座の一環。同校では6年生の音楽の授業にある「日本の古典音楽」に合わせ毎年、同研修会に依頼して教室を開いており、12年目となる。この日は会員9人が訪れ、6年生137人へ披露した。
はじめに直垂(ひたたれ)姿の奏者が笙(しょう)や篳篥(ひちりき)、竜笛(りゅうてき)の管楽器、筝や琵琶の弦楽器、同市の荘内神社に伝わる鉦鼓(しょうこ)や鞨鼓(かっこ)、楽(がく)太鼓の打楽器で「越天楽」を演奏した。児童たちもリコーダーで同じ曲を吹き、「笙は天から光が差し込むような音、と言われています」など説明を受け、雅楽に合わせて「君が代」を合唱。同校6年の石原賀代子さん(12)の「豊栄の舞」、研修会メンバーによる「陵王」が厳かに舞われ、児童たちは古式ゆかしい舞と音楽を鑑賞した。
演奏後は直垂や千早(ちはや)の装束を着せてもらったり、雅楽器に実際に触れて音を出してみるなどして、日本の伝統文化に親しんだ。
琵琶を弾いた五十嵐早瑛さん(11)は「琵琶は思ったより大きくて重かった。日本の歴史を感じました」、直垂を着た阿部秀一君(12)は「衣装は教科書で見た通りだった。一生に一度の体験をできてよかった」とそれぞれ笑顔で話していた。