2010年(平成22年) 2月27日(土)付紙面より
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酒田共同火力発電(酒田市宮海、鈴木信次社長)は25日、伐採木を加工した木質バイオマス燃料(木質チップ)を石炭に混ぜ、2011年5月にも発電機の燃料として使用を始めると発表した。同社では二酸化炭素の排出量を、一般家庭に換算すると約900世帯分に相当する年間約5000トン削減できるとしている。
木質チップは、東北電力が管内の東北6県と新潟県で配電線の保守作業などを行う際に発生する伐採木を、東北電力のグループ企業(宮城県冨谷町)が加工。酒田共火ではそれを、構内に整備するプラントで石炭と混合した上で微粉末にして、2号機(出力35万キロワット)の燃料にする。当面は年間約3000トンを使用。石炭の消費を2号機の1日分の使用量に当たる約2000トン削減できるという。
今年9月に木質チップを受け入れるプラントの工事に着工。来年5月から試験的に導入し、その後に本格運用する。
同社では「将来的に拡大していく」とし、今後も循環型社会の形成や低炭素社会の実現に向け、積極的に取り組んでいくとしている。