2010年(平成22年) 3月3日(水)付紙面より
ツイート
三川町の町文化交流館アトク先生の館で2日、「おひな様おはなし会」が開かれ、町民や園児らが地元の昔語りに耳を傾けた。
同日から始まった「阿部家のひな人形」展に合わせて町観光協会が企画。同交流館は、山形大農学部などでドイツ語などを指導した故阿部徳三郎氏が建築した住宅を改修して整備したもので、施設内には阿部家に伝わる鵜渡川原人形の雛(ひな)人形や、徳三郎氏の母・せきさんが30年余りかけて手作りした武者などの趣向人形を展示している。
この日はみかわ幼稚園の年長児65人や町民らが訪れ、「三川語りの会」の土田市子さん(青山)と皆川初女さん(土口)の2人が昔語りを披露。はじめに土田さんがお雛さまに供えるひしもちの3色の意味などを説明した後、顔の中で「このけ(まゆげ)」が一番偉いとする民話を紹介。
続いて、皆川さんがサルに嫁入りする物語「サルむこ」を紙芝居を交えて上演。サルがもちを重箱に入れようとする場面では、「じょんばこ(重箱)ってわがるか」と子供たちに語り掛けるなどユーモラスに語り、訪れた人たちを楽しませた。
同交流館では14日午後1時半から3時にも昔語りを行う。誰でも参加でき入場無料。