2010年(平成22年) 3月10日(水)付紙面より
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今年で4回目を迎えた「笹(ささ)巻きサミット」が9日、遊佐町のしらい自然館で開かれ、笹巻きの調理や試食、講演を通し、参加者が地域の食文化や伝統食の継承について考察した。
笹巻きという伝統食を通し、食の大切さを考えながら地元の食・産品の活用を図ろうと、庄内みどり農協、県庄内総合支庁酒田農業技術普及課、町などで組織する米食文化研究会(会長・碇谷肇庄内みどり農協専務)、同町笹巻き研究会(奥山京子会長)などが毎年開催しているサミット。
今回は「伝えよう 食の心 翼にのせて」がメーンテーマ。広く庄内地域一円から女性約40人が参加した。開会セレモニーに引き続き、同町の食品加工グループの女性たちが講師となり、参加者が地元産のもち米「でわのもち」を使って「たけのこ巻き」と呼ばれる遊佐式の笹巻き作りに挑戦した。
たけのこ巻きは、円すい型にした2枚の笹の葉の中にもち米を入れてイグサで結んだもの。講師から「笹の葉はしっかりと丸めること」「イグサはほどけやすいように」「葉を重ねるときは折れないように」とコツを教えてもらった後、参加者は1人5個ずつ仕上げ
た。
昼食では、通常のたけのこ巻きとともに、黒豆入りのもの、新潟県村上市で食されているものを試食。参加者は味を確認しながら舌鼓を打った。
午後からは、地産地消や食育に詳しいNPO法人「コミュニティスクール・まちデザイン」(東京都世田谷区)の近藤惠律子理事長が「消費者からみた笹巻き―笹巻きからみえる食と地域」と題し講演した。