2010年(平成22年) 9月18日(土)付紙面より
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本格デビューする県産米新品種「つや姫」の検査が17日、鶴岡市下山添の農作物検査登録機関マドラウイング東北営業所(佐藤敏所長)で行われた。今夏の高温による影響が少し出たものの、品質は良好で全量1等米と判定され、生産者や県の関係者らを安心させた。
検査を受けたのは、同市上山添の菅原和行さん(49)が栽培し今月14日に刈り取った全量で、138袋(1袋30キロ)。佐藤所長が袋からサンプルを抜き取って整粒歩合、水分、着色などを検査したところ、高温による影響として乳白、芯白、胴割れと、カメムシの被害が少し見られたものの、品質は良好だった。すべての袋に1等米を示す丸い印が押された。
佐藤所長は「耐熱性はあると聞いていたが、今年のような異常気象の中、しかもこの早い時期としてはとても良い出来」と太鼓判を押した。
菅原さんは「ほっとした。今朝たいて食べてみたが、色白で、味も納得のいくものだった。春先の異常低温、夏の異常高温と二度試された感じ。倒伏しにくいし、作りやすく、異常気象にも負けない良い米だと実感した」と話した。検査に立ち会った県庄内総合支庁農業技術普及課の松田裕之課長補佐は「今年のつや姫の検査としては県内初。コシヒカリより暑さには強いものの、やはり心配していただけに、ほっとした。本格デビューの弾みになるのでは」と胸をなで下ろしていた。
菅原さんのつや姫は来月3日から、地域内の産直施設を含め、予約している全国の顧客に発送するという。