2010年(平成22年) 9月19日(日)付紙面より
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庄内たがわ農協(黒井徳夫組合長)の抜穂(ぬきほ)祭が17日、羽黒山の入り口となる鶴岡市羽黒町玉川の大鳥居そばの献饌田(けんせんでん)で行われた。同農協関係者などが出羽三山神社に奉納する献上米を刈り取った。
出羽三山神社の神事へ献上するコメをおひざ元で育て、五穀豊穣(ほうじょう)を祈念しようと同農協が地元農家から約2アールの田んぼを借り受け、2007年から5月下旬に「はえぬき」の苗を植える御田植え祭、9月に抜穂祭を行っている。
この日は農協職員や生産組合代表、神社関係者など約50人のほか、近くの羽黒第一小学校の1、2年生27人が参列した。黒井組合長のあいさつに続き神事が行われ、祝詞奏上や巫女(みこ)舞などが繰り広げられた。
その後、「穂抜きの儀」が執り行われ、黒井組合長や巫女たちが素手で田から根がついたままの稲を数本引き抜き、泥を落として奉納。残った稲は鎌などで手刈りし、くいがけにした。羽黒一小の児童たちもくい掛けを手伝った。
同農協によると、今夏の猛暑の影響で、昨年より10日ほど早い稲刈りとなった。収量は例年並みだが品質低下が懸念されているという。収穫したコメは地元農家が献饌米として管理し、新嘗祭など出羽三山神社の祭事に使われるという。