2010年(平成22年) 1月8日(金)付紙面より
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県庄内総合支庁は、冬の庄内の観光パンフレット「やまがた出羽の國庄内三月(みつき)物語」を発行した。12月から2月まで3カ月間の庄内の冬の魅力を紹介したもので、地域の数ある伝統芸能や行事、冬の味覚・どんがら汁を味わえるイベントなどを満載している。
同総合支庁では、庄内観光コンベンション協会と連携して庄内の四季に応じたテーマ観光を設定している。本年度は「庄内ひな街道」(春)、「出羽の古道と食の都庄内」(夏)、「新潟デスティネーションキャンペーン」(秋)と「庄内三月物語」。魅力を満載したパンフレットやポスターを四季ごとに作製し、首都圏などを中心に配布して観光誘客を図っている。
「庄内三月物語」は、客足が落ち込む12―2月の冬の魅力をアピールし、通年での誘客に結び付けようと2007年度から展開している。今回のパンフレットは「伝統と文化」「どんがら汁」の2つを柱にカラー写真で紹介したA4判の見開き4ページ。
「伝統と文化」では、王祇祭(鶴岡市、2月1―2日)、黒森歌舞伎(酒田市、2月15、17日)をはじめ、松山能(同、1月23日)、やや祭り(庄内町、1月17日)など、連綿と受け継がれてきた伝統芸能・行事を簡単な解説をつけて紹介。庄内の冬の味覚の「どんがら汁」では、1月中旬から各地で開かれる寒鱈まつり(鶴岡市1月17日、酒田市1月23、24日など)の日程や内容を盛り込んだ。
このほか、大山新酒・酒蔵まつり(2月13日)、湯田川温泉の女将(おかみ)たちが旬の素材を使った伝統料理でもてなす「おかみ乃おへぎ」、映画「スノープリンス」のロケ地を巡るレトロバス「スノープリンス号」の紹介も掲載している。首都圏や関西圏、仙台圏からのアクセスと所要時間、庄内地域のマップもまとめた。
5000部作製し、首都圏や関西圏の旅行代理店、JR主要駅、道の駅、県内の観光協会や観光案内所などに配布。併せてポスターを250枚作製し、首都圏主要駅などに掲示してもらっている。
同総合支庁観光振興室では「特に寒鱈まつりは県外からも毎年多くの観光客が訪れる人気イベントで、今年は3県10市町村エリアの『日本海きらきら羽越観光圏』事業でも積極的にPRしている。相乗効果で観光客数がさらに伸びてくれれば」と話している。
2010年(平成22年) 1月8日(金)付紙面より
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酒田市の東平田、中平田、北平田の3小学校が統合し、平田中学校の校舎などを使って2013年春にも開校する見通しになった。同市教育委員会では本年度中に正式決定し、統合に向けた準備に入りたいとしている。
市教委は、学校の規模や適正配置などを基準に小・中学校の学区改編方針を決めている。
市東部の農村地帯にある平田地区3小学校については、中平田小(村上千景校長、児童93人)で13年度には複式学級が生じる見込みで、東平田小(安藤宏和校長、児童79人)、北平田小(石堂與子校長、児童93人)も将来的には同様の状況に陥ることが予想されている。地元住民の中には、そうした事態を避けたいとして統合を望む声があるため08年10月、市小・中学校学区改編審議会(山川源吉会長)に諮問。同審議会は昨年7月、年度は明記しないで「統合が適当」と答申した。
これを受け市教委で検討。平田中が12年春に酒田二中と統合して校舎が空くことや、平田中の学区が3小学校の学区とちょうど重なることなどを考慮し、3小を統合した上で平田中の跡地を活用する計画を立案。石川翼久市教育長が昨年12月の市議会定例会の一般質問で、平田中の跡地利用について「12年度以降、3小学校の統合という形で活用していきたい」と答え計画を明らかにした。
加藤裕教育部長は「早ければ今月下旬に開催する市教委定例会で(3小の統合を)議題にしたい。遅くとも本年度内には市教委としての方針を正式決定する」とし、その後に説明会を開くなど地元の理解を得てから地域や学校、関係団体の代表らによる統合準備委員会を設立し、統合に向けて準備を進める―との考えを示した。