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荘内日報ニュース


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2011年(平成23年) 3月17日(木)付紙面より

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避難者 鶴岡市へ 原発事故 南相馬市から70人

 東日本大震災や東京電力福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故の影響で、鶴岡市には15日、福島県南相馬市から避難してきた住民が大勢訪れている。

 同市によると、原発事故で避難指示や屋内退避がほぼ全域で出されている南相馬市からは16日までに、櫛引地域の農林漁業体験施設「ほのかたらのきだい」や湯野浜温泉のホテル満光園に合わせて約70人が避難した。また、市立荘内病院の検査チームが被爆検査し、全員異常がなかった。

 このうち、満光園には庄内映画村と南相馬市のかしま観光協会の観光交流がきっかけで1歳から90歳までの52人が避難。避難者たちは車を乗り合わせほとんど燃料がない状態でやっとの思いでホテルに到着したという。

 避難者の案内役を務めた同観光協会長の澤田一夫さん(66)は「食料や灯油などが確保できず、生活できない状態で、受け入れてもらい大変感謝している。しかし、まだ現地では避難したくてもガソリンが確保できず残っている人がたくさんいる」と被災した地元の現状を語った。

 また、原発事故の影響で、南相馬市内では東日本大震災の大津波による行方不明者の捜索や復旧作業が進んでおらず、「避難解除がいつになるか分からず、今後、自宅に帰れないかもしれず不安だ。地元では復旧活動などやり残したことが多く、早く戻りたい」と話していた。

庄内3温泉も受け入れ

 県内の温泉地で、被災地からの避難者を受け入れる動きが広がっている。

 県が16日午前で取りまとめた状況によると、庄内地域では鶴岡市の湯野浜、湯田川、あつみの3温泉が受け入れ対応する。湯野浜の15施設は1泊3食5000円から、湯田川は9施設が素泊まり3675円、1泊2食5250円など、あつみは1泊2食5400円など。

宿泊サービスの内容や実施期間などは各温泉地によって異なる。

 問い合わせは湯野浜温泉観光協会=電0235(75)2258、湯田川温泉観光協会=同(35)4111、あつみ観光協会=同(43)3547=へ。

東日本大震災のニュースを不安な表情で見入る避難者=16日、鶴岡市湯野浜のホテル満光園
東日本大震災のニュースを不安な表情で見入る避難者=16日、鶴岡市湯野浜のホテル満光園



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